<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[ホイラーなベンツへ(続き24)]
「へええ、ドイツって、日本に似てキッチリしている国民性の国だと思っていましたが、クルマのホイールを、削りカスで汚れたままにするなんて、ドイツ人は、思ったより雑なんですね」
と、生徒エヴァンジェリスト氏は、iMessageで、ビエール・トンミー先生に失望を伝えた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となり、『ベンツのブレーキのポリシー』と話題が展開し、確実にクルマを止める為に、ベンツではブレーキパッドの削りカスがホイールに付着して黒くなる、という説明を聞き、エヴァンジェリスト氏は、ドイツ人の国民性への期待が裏切られた思いがしたようなのであった。
「ちゃうちゃう!国産車は、ベンツのような過酷な状況でのブレーキ操作を行う環境をそもそも想定してへんのや。せやから、究極のブレーキ性能よりホイールが汚れんことを第一に優先してんのや。ベンツは、その点、ホイールを綺麗にしとる場合やない、絶対、安全に守らなアカン、と考えとるんや」
「しかし、日本では200キロ出すなんてことないのですから、そこまでのブレーキ性能を求めず、むしろ美しさを優先して当然ではありませんか?」
「あんなあ、確かに、ホンマんとこは、日本では200キロ出したらあかん。でもや、『なんちゃって自主アウトバーン』で、150キロ、いや、200キロで走ったりする奴はおりよんのや」
「ああ、ご自身の経験に基づいたお考えですね」
「ちゃう、あくまでそういう奴がおらんとも限らへん、ちゅうことや。それにやな、国産車かてドイツに輸出したら、200キロで走らされることもあり得るやんか、そこんとこ気付かんのは、アンタらしゅうもないで。リスク対策ちゅうんはな、万が一の場合を想定しとかなアカンのや」
「法的に問題はないとしても、ドイツでも200キロ出すのは危険で、すべきことではないと思いますがねえ」
「日本の場合は、クルマを綺麗にしょ、いう考えが過ぎとんのや。以前、旅行で展望台の駐車場に停めた時のことや。隣り停めた国産車に乗って来たオネエちゃんが、カレシに『何であのクルマのホイール汚れてんのやあ?』と質問してたで」
「そのオネエちゃん、関西人だったんですか?」
「あのオネエちゃんのワテを見る目ェは、『クルマも綺麗にせん無精者めがあ』ちゅう目ェやったで」
「でも、そのオネエちゃん、その後、クルマの持ち主をよーく見て、『んぐっ!』していませんでしたか?先生もちょっとソノ気になって、『ワテのベンツ、乗ってみなはるか?』とでも云うような視線を返したのと違いますか?」
「アンタあ、直ぐオゲレツに話持ってくな。確かに、あのオネエちゃん、ワテの顔を見たら、ちょっと顔を赤らめ、スカートの上からやけど、両手を自分の股間に持っていくような仕草はしとったけどな。まあ、ションベンでもしたかったんとちゃうか。どっちにしてもやな、ワテは、あないなションベン臭いオネエちゃんには興味あらへんのや」
「どっちにしても、って、一つは、ションベンしたい、で、もう一つはなんですか?」
「アホな質問は止めえな。なんにしてもや、こういうオネエちゃんを乗せるカレシのクルマは、絶対に『土足禁止』やで。クルマは出掛ける為に乗るもんで、家やあらへん。クルマのなんたるかを理解してへんのや」
「そのカレシは、車内は綺麗を保つ、がポリシーなんでしょうね」
「なんやて!」
(続く)
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