2021年9月11日土曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その208]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[ホイラーなベンツへ(続き11)]



「世界周遊の『研修』旅行で唯一覚えとる『研修』は、ミネアポリスの研修や」


というビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏宛のiMessageは、何やら自信ありげであった。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となり、ベンツは平気で150キロ位速度出る、という先生の説明に、エヴァンジェリスト氏が高速道路で150キロのスピードを出していいのか、と追及してきたので、それはドイツの話、と先生はかわそうとしたところ、先生の海外出張でのことへと話は逸れ、今度は先生が行ったミネアポリスでの『研修』に及ぶところであった。


「え!?実体は、『ご褒美旅行』の観光なのに、ミネアポリスでは、しっかり『研修』をされたのですか?」

「ああ、真面目に『研修』したで。ミネアポリスには、でっかいショッピングモールがあったんや。今もある『モール・オブ・アメリカ』や。当時(1992年やで)、日本には、ショッピング・モールちゅうもんはのうて、『モール・オブ・アメリカ』が広うて広うて、そりゃま、びっくりしたで」




「ああ、私も、1983年ですが、トロントで初めてショッピング・モールなるものに行き、驚いた記憶があります。『トロント・イートン・センター』ではなかったかと思います」

「『モール・オブ・アメリカ』を一日かけて朝から晩まで視察することが、『研修』やったんやが、今ホームページを見ると『世界一の訪問客を誇るショッピングスポット&観光地です』、『アメリカ最大の屋内遊園地があり』と書いてあるんや」

「え!?遊園地があるのですか?」

「ああ、せや。そこでワテは、巨大なスヌーピーの居る池に、消防隊のホースで水をかけて遊んどったわ。なんと云われても『アメリカ最大の屋内遊園地』を視察することが目的やさかい、ワテは真面目に任務を果たしたんやで」

「スヌーピーと戯れたんですか?」

「ああ、ミネアポリスは、スヌーピーの故郷なんや。スヌーピーを描いたチャールズ・シュルツがミネアポリス生れなんや」

「ふふ、水をかけたのは、スヌーピーではなく、うら若いミネアポリス娘ではないのですか?偶然、水がかかったフリをして、本当は態とかけたのでしょう」

「ほら、また得意の妄想が始まりよったでえ」

「うら若いミネアポリス娘は、『キャッ!』と云って、先生をキッと睨んだものの、先生の美貌に驚き、口をあんぐり、立ち竦んだのでしょう。その娘の名前(姓)は、『ガニア』ではありませんでしたか?」

「はあ?なんや、それ」

ミネアポリスは、バーン・ガニアが興したAWA(American Wrestling Association)の本拠地ですからね」

「また、プロレスかいな。悪いけど、ワテ、プロレスに興味あらへん」

『ガニア』嬢に水をかけた先生は、『おお、申し訳ない!お詫びに、このモールで洋服をプレゼントしますので、お着替え下さい。そうだ、スヌーピーの縫いぐるみもプレゼントします!』と云って、お近付きになられたのでしたね」

「何が、『でしたね』や。巨大なスヌーピーの居る池のほとりに、うら若いミネアポリス娘はおったような気はするが、その娘に水はかけてへん。名前も『ガニア』かなんか知るかいな

「やはりいたのですね、うら若いミネアポリス娘が」

「アンタが云うさかい、おったような気がするだけやし、おったとしても、洋服もスヌーピーのぬいぐるみもプレゼントなんかしてへん。ワテは、『モール・オブ・アメリカ』では、他のもんを探すんに必死やったんや」



(続く)




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