2021年9月17日金曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その214]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである



[ホイラーなベンツへ(続き17)]



「え!?やはり、ハンブルクでシュタイフのテディ・ベアをお探しにはならなかったんですか?」


と、さすがの生徒エヴァンジェリスト氏も、ビエール・トンミー先生宛のiMessageで驚きを隠すことはできなかった。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となり、ベンツは平気で150キロ位速度出る、という先生の説明に、エヴァンジェリスト氏が高速道路で150キロのスピードを出していいのか、と追及してきたので、それはドイツの話、と先生はかわそうとしたところ、先生の海外出張でのことへと話は逸れ、先生が行ったミネアポリスの『モール・オブ・アメリカ』で、マダム・トンミーにお土産として頼まれていたシュタイフのテディ・ベアを買ったのではなく、日本で買ったこと、そして、ハンブルクでも探したのではないことを、先生は白状したのだ。


「ああ、ハンブルクでも探した、いうんも、ホンマやないんや」

「つまり、嘘ですね」

「いや、ホンマやあらへんのや」

「バカな政治家的答弁はお止め下さい。その後もまだ世界を回るので、邪魔になるから、端からハンブルクで買おうとなさらなかったのですか?」

「ハンブルクではシュタイフのテディ・ベアを売っとる店に行けんかったちゅうだけのことや」

「まさか『研修』で行ったのだから、お土産を買う暇なんかなかった、と仰るのではないですよね?」

「ああ、一応、『研修』やからな」

「一日中、『研修』をしている訳ではないでしょうに」

「ハンブルクで何処に行ったか全く覚えとらんが、縫いぐるみとは全く関係ないトコに行ったんは確かや」

「ふふ、覚えてらっしゃらないのですか?」

「そうなんや。不思議なことやが、全く覚えとらんのや。これは、ホンマやで」

「記憶も飛んでしまう程のトコにいらしたのですね」

「『研修』の仲間に連れられて何処か行ったんやろ」

「そうだったんでしょうねえ。アソコは、『世界で最も罪深い1マイル』の地だそうですから、先生も無意識の内に、アソコで犯したを忘れようと、記憶から消し去ったのですね」

「なんや、その世界で最も罪深い1マイル』ちゅうんは?」

「ハンブルクのレーパーバーン』(Reeperbahn)って、日本で云えば、『歌舞伎町』のようなところだそうではありませんか」




「知らへん、レーパーバーン』なんちゅうトコ」

「まあ、名前はご存じなかったのでしょう。仲間に連れて行かれたのですから」

「せや。ワテは、連れて行かれただけなんや」

「でも、来たからには、と『お楽しみ』だったのですね」

「せやから、知らんて。なーんも覚えてへんのや」

「記憶も飛ぶ程の『お楽しみ』だったとは!あ、ひょっとして、レーパーバーン』で出会われたのですか?」

「はあ?誰と出会うたんや?」



(続く)




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