2021年9月15日水曜日

【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男[その212]

 


<注意>

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。


西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。


長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。


ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。



[ホイラーなベンツへ(続き15)]



「は?疑問?」


というビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏宛のiMessageには、警戒の様子が窺えた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となり、ベンツは平気で150キロ位速度出る、という先生の説明に、エヴァンジェリスト氏が高速道路で150キロのスピードを出していいのか、と追及してきたので、それはドイツの話、と先生はかわそうとしたところ、先生の海外出張でのことへと話は逸れ、今度は先生が行ったミネアポリスの『モール・オブ・アメリカ』でシュタイフのテディ・ベアを探していたのは、マダム・トンミーの依頼であった聞き、エヴァンジェリスト氏が疑問を呈したのであった。


「また、妙なこと云い出すんやないやろな。テディ・ベア好きの家内に、『シュタイフ』社のテディ・ベアをお土産に、と頼まれたことに、何の疑問があんのや?」

「『シュタイフ』社って、ドイツの会社なんですよね?」

「ああ、せやで」

「その意味からも、『シュタイフ』社って、テディ・ベア界のベンツみたいなものなのですね」

「おお、そん通りやで」

「では、『シュタイフ』社って、ドイツの会社なのに、先生は何故、『シュタイフ』社のテディ・ベアをドイツでお買い求めにならなったのですか?『研修』旅行では、ミネアポリスよりも先にドイツのハンブルクにいらしたのでしょう?」

「うっ…」

「ああ、ハンバーグの作り方を習うのに忙しくて、『シュタイフ』社のテディ・ベアを買う時間がなかったのですね」




「あんなあ、云うたやろ。なんで、ワテがハンバーグ作らなあかんねん。シュタイフのテディベアは、ハンブルクでも探したんやが、のうてな、当時、世界最大の(せやから、わざわざ日本から『視察』に行ったんやで)『ザ・モール・アメリカ』なら買えるやろと思って探したんんや」

「へえええ、そうなんですかあああ」

「な、な、なんや、その『すかあああ』は」

「ハンブルクにも『シュタイフ・ショップ』はあるようですが」

「ぬ、また、『デジタル・ハンター』したんか?ああ、ホンマんところはやなあ、あの『研修』で一番熱心にやったんが、『シュタイフのテディベアを買う』ちゅことやったんやけどな、『ザ・モール・アメリカ』でも買えんで、日本で買うたんや。でも、日本で買うたこと、家内は知らへんのや。せやさかい、ザ・モール・オブ・アメリカでシュタイフを買うた』てのが『公式見解』や。ホンマは買えんかったんやけどな。ワテの一世一代の海外研修成果でっせ。せやから『懸命な捜索の結果やっと買えた』ちゅうことにしといてェや」

「ふんっ」



(続く)




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