<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[ホイラーなベンツへ(続き26)]
「『ホイラーの法則』?『ホイール』やから『ホイラー』やて、一見意味ありげなだけで浅薄な感じやで」
と、ビエール・トンミー先生は、生徒エヴァンジェリスト氏に、批判ぎみなiMessageを送った。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となり、『ベンツのブレーキのポリシー』と話題が展開し、確実にクルマを止める為に、ブレーキパッドの削りカスがホイールに付着して黒くなるベンツのブレーキには、『ホイラーの法則』が適用されていると、エヴァンジェリスト氏が云い出したのだ。
「天下のハンカチ大学商学部出身で在学中、マーケティングの権威であるマサ・オウーノ先生が講義されている隣の教室で簿記の授業中にうたた寝されていた先生なら、『ホイラーの法則』のことはよくご存じのはずです。私をお試しですか?」
「おお、悪かったな。せやねん、アンタには失礼かもしれへんが、アンタが『ホイラーの法則』を知っとんのか試してんのや」
「エルマ・ホイラーは云ったのです。『ステーキを売るな!シズルを売れ!』と」
「おお、せやせや。知っとったんやな。で、『ベンツのブレーキの哲学』がなんで『ホイラーの法則』なんや?」
「『ステーキを売るな!シズルを売れ!』は、申すまでもなく、ビジネスのあり方として、ステーキそのものを売るのではなく、ステーキを焼く時のジュージューいう音(まさにシズルですね)や匂い等のお客様の食欲(購買意欲)をそそるようなものを売る(アピールする)ことが肝要である、というものです」
「アンタ、フランス文学修士やのに、ちゃんと分っとるな」
「ベンツも、ただブレーキやホイールを提供しているのではないのでしょう。何があってもちゃんとクルマを止めるという機能を提供している(売っている)のだと思います」
「おお、せやでえ!その通りやでえ!」
「私、判りました!」
「なんが判ったんや?」
(続く)
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