<注意>
ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。
西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。
長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。
ビエール・トンミー先生は、時に、ベンツ以外のクルマについても忌憚なき発言をされる(あくまで個人としての評価だ)。この場合も、その対象が『評価』をするに値するクルマだからである。
[ホイラーなベンツへ(続き21)]
「ええ?私、イオン宇品店にブレーキパッドを買いに行ったのですか?」
と、生徒エヴァンジェリスト氏は、お惚け感漂うiMessageで、ビエール・トンミー先生に訊いた。ビエール・トンミー先生の生徒エヴァンジェリスト氏に対するiMessageによるベンツの講義は、ビエール・トンミー先生が『ビートル』の次の次に乗った『プレリュード』からベンツに乗り換えた事情説明となり、『ベンツのブレーキのポリシー』と話題が展開し、確実にクルマを止める為のブレーキパッドを広島のイオン宇品店で、エヴァンジェリスト氏が買ったか否か、と云う、まあ、どうでもいい会話になっていたのだ。
「あんな、質問に対して質問で返しないな。ワテが訊いてんのや、アンタ、ホンマにスーパーにブレーキパッド買いに行ったんか、とや」
「私、イオン宇品店にブレーキパッドを買いに行った、なんて申し上げていません。買いに行ったのは、パッドです」
「ブレーキパッドやないんかい?何のパッドやねん?」
「モチの論、尿漏れパッドですよ、先生。大人用オムツにあてるパッドです」
「何、昭和のギャグ云うてんのや。それに、ブレーキパッドのこと云うてんのに、何で尿漏れパッドの話になんねん」
「父は、ボケてもおらず、寝たきりでもなく、体を動かすことはできましたが、何しろ90歳を超えていましたから、体をシャキシャキと動かすことまではできず、尿意、便意をもよおしても、トイレに間に合わないこともある為、大人用オムツをしていたのです」
「ああ、ワテらもその内、オムツのお世話になるかもしれへんなあ。他人事やあらへんで」
「おお、さすが先生です。『ヒトゴト』をちゃんと『他人事』と入力されていらっしゃいます」
「せやで、『ヒトゴト』は『他人事』やし、『他人事』は『タニンゴト』やないさかいな」
「私たちもいずれ、いや、遠からず大人用オムツのお世話になるかもしれませんし、父は実際使っていましたが、オムツだけでは足らず、漏れるオシッコを塞きとめる為、尿漏れパッドを当てていたのです」
「念には念を入れ、ちゅうことやな」
「ブレーキパッドが爆走するクルマを止めるように、漏れパッドも、漏れてはまずい尿が漏れるのを止めるのです。おんなじではありませんか」
「それはそやけど、誰が、アンタのお父はんの漏れる尿を止める話してんのや。ワテが話しとんのは、ベンツのブレーキのことや。ベンツではな、ブレーキパッドの削りカスがホイールに付着して黒くなるんや」
「おお、ホイールですか!」
「なんやまた妙な方向に話持ってこ、としてへんか?」
「懐かしいです、ホイールって」
「訊かへんで、ホイールの何が懐かしいんか」
「ホイールって、車輪でしょ?」
「当り前やんか」
「『横肩車』、『クロス・オーバー・ホイール』です」
(続く)
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