[【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その11]の続きである]
「『花に水をやっていた』というのは、言い訳だ。ふふ」
というエヴァンジェリスト氏のiMessgeで、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員は、エヴァンジェリスト氏が北叟笑んでいるのを理解した。
「まあ、一種の水ではあろうが、アイツが花にかけていた『水』は、普通の『水』とはちょっと違っただろう?」
「んん?どう違った、と仰るのですか?いやま、そもそも、あの方は花に水をやりは…」
「デージ臭かっただろう?」
「ですからあ、下手な沖縄弁は止めて下さい。え?ああ、汚水を他人の花にかけていたから、軽犯罪だということですか?」
「うーむ、汚水といえば汚水かもしれんが、アイツが自分の体から放つ『水』だから、汚水とまで云うのは可哀想だろう」
「え?ええー?まさかやあ!」
「ほほー、君もついに『まさかやあ!』と云うようになったか、いいぞ、いいぞ」
「臭い、って、アンモニア臭ですね?」
「おお、やはりそうであったか!」
「いえ、それは貴方がそう示唆したのではありませんか。つまり、あの方が、『立ちション』をしていた、と仰るのですね?」
「そうかあ、またやっちまったんだな」
「え?え?ええーっ?」
(続く)
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