2022年6月28日火曜日

【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その12]

 

【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その11]の続きである]



「『花に水をやっていた』というのは、言い訳だ。ふふ」


というエヴァンジェリスト氏のiMessgeで、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員は、エヴァンジェリスト氏が北叟笑んでいるのを理解した。


「まあ、一種の水ではあろうが、アイツが花にかけていた『水』は、普通の『水』とはちょっと違っただろう?」

「んん?どう違った、と仰るのですか?いやま、そもそも、あの方は花に水をやりは…」

「デージ臭かっただろう?」

「ですからあ、下手な沖縄弁は止めて下さい。え?ああ、汚水を他人の花にかけていたから、軽犯罪だということですか?」

「うーむ、汚水といえば汚水かもしれんが、アイツが自分の体から放つ『水』だから、汚水とまで云うのは可哀想だろう」

「え?ええー?まさかやあ!」

「ほほー、君もついに『まさかやあ!』と云うようになったか、いいぞ、いいぞ」

「臭い、って、アンモニア臭ですね?」

「おお、やはりそうであったか!」

「いえ、それは貴方がそう示唆したのではありませんか。つまり、あの方が、『立ちション』をしていた、と仰るのですね?」




「そうかあ、またやっちまったんだな」

「え?え?ええーっ?」



(続く)




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