「また?あきさみよー!あの方には、『立ちション』の前科もあったのですか?」
と、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員は、何故か、iMessaeに妙に沖縄弁を入れながらエヴァンジェリスト氏に質問をしてきた。
「ああ、高速道路でな」
「え!高速道路で、クルマを停めて、路側帯で『立ちション』をしたのですか?」
「厳密には、『立ちション』ではないんだ。『走りション』だ」
「え?『走りション』?そんなの初めて聞きました。走るクルマから、窓を開けてオシッコを飛ばしたのですか?それは、猥褻物陳列罪ではありませんか?」
「いや、さすがに運転しながら、そんなことはできない。高速道路でどーしょうもなくなって、高級ホテルの『ペニンシュラ』から持ってきたビニールの傘袋の中に、あ、スーパーの傘袋の高級なやつ、勿論、無料なんだが、その中にオシッコをしたという噂だ」
「え?ええー?『ペニ◯』!」
「おい、おい、オゲレツはやめんか。そんなんが、間違って『プロの旅人』に掲載されでもしたら、アイツは激怒するぞ」
「だって、走るクルマで猥褻物陳列罪を犯した、と仰るから…」
「猥褻物陳列罪だなんて、ワシは云うてはおらん。それを云うたのは、君だろうに。ワシは、高級ホテルの『ペニンシュラ』、と云ったのだ。香港の高級ホテル『ペニンシュラ』だ。正確には、『ザ・ペニンシュラ香港』だったかもしれんが」
「おお、香港!あの方は、どうして香港にいらしたのですか?」
「確か、観光であったらしいが…」
「ええー?本当ですかあ?香港ですよおお」
「香港だったら、どうしたというのだ?」
「香港は、あの人の出身地ですよ」
「『あの人』?ああ、ブルース・リーか?」
「貴方までお惚けですか?ブルース・リーは、ある意味、香港人ですが、アメリカ生まれですよ」
「では、ジャッキー・チェンか?」
(続く)
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