「はああ~ん?また、訳の分らないことを仰いますねえ]
と、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員は、エヴァンジェリスト氏宛のiMessageに、辟易感を溢れさせていた。
「『JFK』は、『グレース・ケリー』よりもっと昔に亡くなっていますよ」
「え!?そうなのか?確か、去年、つまり2021年だな、日本に来たと思ったんだがなあ」
「何を寝惚けているんですか?『JFK』は、1963年に亡くなっている、っていうか暗殺されているじゃないですか!それに、『JFK』の『K』は、『ケリー』の『K』じゃなく、申すまでもありませんが、『ケネディ』ですよ」
「なーんだ、君が云っているのは、『マリリン・モンロー』と噂のあった『JFK』のことかあ」
「はああ?『ジョン・F・ケネディ』以外に『JFK』がいるんですかあ?」
「彼は、『ジョン・F・ケネディ』の娘の『キャロライン』の家庭教師をしていたらしいし、『ジョン・F・ケネディ』の奥さんだった『ジャクリーン』の妹とデートとしたこともあるらしく、『ジョン・F・ケネディ』とは親しかったようだがな」
「また、何をごちゃごちゃ云っているんですかあ。博識系は、『牛田デラシネ中学生』でもうウンザリですよ。要するに、アナタが仰る『JFK』って誰なんです?」
「『ケリー』だよ、『ジョン・F・ケリー』だ」
「は?誰ですか、『ジョン・F・ケリー』って?」
「なぬっ。『ジョン・F・ケリー』を知らんのか、かつてのアメリ合衆国大統領候補にして、オバマ大統領の時には、国務長官もしておったではないか」
「ああ、あの『ケリー国務長官』ですね。それなら知ってますが、『ケリー国務長官』も『JFK』だとは知りませんでした。しかし、その『ケリー国務長官』をあの方がどうして、自分のクルマに入れるのですか?」
「それは、君が『ケリーを入れた』と云ったでのはないか。『ジョン・F・ケリー』は、子どもの頃、ベルリンに住んでいたことがあるそうだから、アイツのベンツを懐かしく思っても不思議はないと思ったぞ」
「私、『ケリーを入れた』なんて申していません。『蹴りを入れた』と申し上げたんですよ。どうして、あの時、そこに『ジョン・F・ケリー』がいるんですか?仮にいたとしても、あの方は、『ジョン・F・ケリー』を自分のクルマに招き入れるような関係な訳ないでしょう」
(続く)
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