2022年8月3日水曜日

【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その48]

 


「はああ~ん?また、訳の分らないことを仰いますねえ]


と、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員は、エヴァンジェリスト氏宛のiMessageに、辟易感を溢れさせていた。


「『JFK』は、『グレース・ケリー』よりもっと昔に亡くなっていますよ」

「え!?そうなのか?確か、去年、つまり2021年だな、日本に来たと思ったんだがなあ」

「何を寝惚けているんですか?『JFK』は、1963年に亡くなっている、っていうか暗殺されているじゃないですか!それに、『JFK』の『K』は、『ケリー』の『K』じゃなく、申すまでもありませんが、『ケネディ』ですよ」

「なーんだ、君が云っているのは、『マリリン・モンロー』と噂のあった『JFK』のことかあ」





「はああ?『ジョン・F・ケネディ』以外に『JFK』がいるんですかあ?」

「彼は、『ジョン・F・ケネディ』の娘の『キャロライン』の家庭教師をしていたらしいし、『ジョン・F・ケネディ』の奥さんだった『ジャクリーン』の妹とデートとしたこともあるらしく、『ジョン・F・ケネディ』とは親しかったようだがな」

「また、何をごちゃごちゃ云っているんですかあ。博識系は、『牛田デラシネ中学生』でもうウンザリですよ。要するに、アナタが仰る『JFK』って誰なんです?」

「『ケリー』だよ、『ジョン・F・ケリー』だ」

「は?誰ですか、『ジョン・F・ケリー』って?」

「なぬっ。『ジョン・F・ケリー』を知らんのか、かつてのアメリ合衆国大統領候補にして、オバマ大統領の時には、国務長官もしておったではないか」

「ああ、あの『ケリー国務長官』ですね。それなら知ってますが、『ケリー国務長官』も『JFK』だとは知りませんでした。しかし、その『ケリー国務長官』をあの方がどうして、自分のクルマに入れるのですか?」

「それは、君が『ケリーを入れた』と云ったでのはないか。『ジョン・F・ケリー』は、子どもの頃、ベルリンに住んでいたことがあるそうだから、アイツのベンツを懐かしく思っても不思議はないと思ったぞ」

「私、『ケリーを入れた』なんて申していません。『蹴りを入れた』と申し上げたんですよ。どうして、あの時、そこに『ジョン・F・ケリー』がいるんですか?仮にいたとしても、あの方は、『ジョン・F・ケリー』を自分のクルマに招き入れるような関係な訳ないでしょう」


(続く)




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