2022年8月16日火曜日

【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その61]

 


「『葉山灯台』は、お兄さんの慎太郎が、『裕さん』の三回忌を記念して、基金を募って建設したそうだからな」


と、エヴァンジェリスト氏は、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員宛のiMessageで、『葉山灯台』が『裕次郎灯台』とも呼ばれる謂れを説明し、図らずも、そこで、『裕さん』という人物の兄の名前を明かした。


「やっぱり…」

「葉山には、『石原裕次郎記念碑』だってあるんだぞ」

「さすが、一時、石原プロ入りを噂された方ですね、アナタは」

「葉山は、どこにある?」

「三浦半島…ということですか?」

「『裕さん』ゆかりの三浦半島を伊豆半島と混同してはいかんぞ」

「アナタ、『裕さん』、『裕さん』とまるで、石原裕次郎と…」

「まあ、伊豆半島の方は、『若大将』にゆかりのある地だから、君が、三浦半島と伊豆半島とを同じように見てしまうのも分らんではないんだがな」

「『若大将』って、原辰徳ですか?」

「君、態と惚けてるな。原辰徳は、『若大将』というより『海老一染太郎』なんじゃないのか?」

原辰徳は、バットは持っても、和傘は持たないと思いますが」




「面倒臭い奴だなあ。『若大将』は、『加山雄三』だ。『加山雄三』も、『裕さん』と同じで海の男だ。ただ、ゆかりがあるのは伊豆の方だろう。クルーザーの『光進丸』を停泊させていたからな」

「要するに、三浦半島は『石原裕次郎』、伊豆半島は『加山雄三』と、共に、大物俳優である海の男とゆかりがあるので、私が、三浦半島を伊豆半島とを混同するようなことがあっても仕方ない、ということなのですね?混同している訳ではありませんが…」

「いや、それだけではないんだ」



(続く)




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