2022年8月23日火曜日

【緊急衝撃特報】ナンパ老人、危機一髪![その68]

 


「相手は、おばさんだったんだ」


と、エヴァンジェリスト氏は、ビエール・トンミー氏を取材対象とする特派員宛のiMessageに、淡々として含みを持たせない云い方をすることで、相手を怒らせる程の含みを持たせたのであった。


「『相手』?『おばさん』?アナタ、またオゲレツですか?」

「無礼者!相手は、おばさんとはいえ、聖職だったんだぞ!」

「ふん!『性職』ですか?」

「無礼者!あ、いや、『性職』だって、それがちゃんとした仕事なら、無礼というは失礼だな。反省する」

「しかし、あの方が、そんな『プレイ』をお好きだったとは。まあ、あの方、普段は紳士然としてらっしゃいますが、根は変態ですからねえ」

「そうだ、アイツは変態の中の変態、変態界の王様といってもいい存在だ。だが、あれは『プレイ』じゃないぞ。もう一度云うが、アイツは、おばさんに『浣腸』をされたんじゃないんだ」

「あの方は、若い女性がお好きですからねえ。どうせ『浣腸』してもらうなら、おばさんではなく…」

「君は確信犯で読み間違いをしているようだが、おばさんに『浣腸』をされたんじゃない、という表現で否定しているのは、『おばさん』ではな『浣腸』だ」

「ええー!そうだったんですか!あの方は、おばさんに『浣腸』されたんじゃなかったんですね」

「そうだ。ようやく分ったか」

「まさか、あの方がおばさんに『浣腸』した、とは思ってもみませんでした」




「ばっかもーん!よーく聞くんだ。ワシが否定したのは、『浣腸』そのものだ。『浣腸』を『した』とか『された』という、能動、受動の問題ではないんだ。それに考えてみろ。どうして、おばさんに『浣腸』することで、どうしてアイツが悶絶するんだ?」

「だってえ、それは、あの方が変態だからでしょ」



(続く)




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