「(だが、ボクの『アレ』は確かに…)」
と、ビエール・トンミー氏が、自らの股間に視線を落とした時、それを見透かしたかのようないMessageが、友人のエヴァンジェリスト氏から届いた。
====================================
「ありゃりゃ?アンタの『アレ』、『巨砲』じゃないん?」
「個人の個別の事項については、言及を控えさせて頂きます」
「ああ、そうかあ。そうじゃったんじゃね」
「な、なんや?何が、そうやった、云うねん?」
「個別の事案については、言及を控えさせて頂きます」
「そこは、控えんでええ。遠慮のう、云うたれ」
「ほいじゃったら、云うたるけえ。そう、嘗ては、大いなる威力を持った『巨砲』も今や、爆発力を持たん『虚砲』なんじゃないんかのお?」
「な、な、な、なんや。ま、ま、また言葉遊びかいな。もうくだらんオゲレツは止めれ。他人の話を茶菓すんやないで」
「茶菓?ワシ、アンタの話を『お茶の共』にはしとらんで」
「ただの変換ミスやないか、けど、せやった。お菓子のこと、話してたんや。『橘』は、『果物』やけど和菓子の元祖、いうことなんや」
「それがどしたん?」
「え?」
「古代の『菓子』は、今の『菓子』のように加工しとるもんじゃのうて、自然に存在する『木の実』やら『果物』やったけえじゃろ」
「おお、せやで。よう分っとるやないか」
「で、それがどしたん?」
「え?」
「要するに、『お菓子』いうても、昔の『お菓子』と今の『お菓子』とは違うて、要するに言葉の定義の問題じゃあ、いうことなんじゃろ?」
「お、お、そや、そん通りや」
「ワシとフランス人とで『Vacation』いう言葉の定義が違うとったいうことで、ワシが『Vacationの問題』云うたんと同じようなことなっじゃろ?」
「ま、ま、全くそん通りや」
「で、それがどしたん?」
「え?」
====================================
「(ち、ち、畜生!どうして、ボクがアイツに問い詰められないといけないんだ!)」
と、ビエール・トンミー氏は、屈辱感から、膝の上に置いた自らの両の拳を強く握りしめた。
(続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿