「(それに、アイツ、フランス文学には興味ないのに、フランス文学の修士になった訳の分らん男だ)」
と、ビエール・トンミー氏が、今更ながらに、友人エヴァンジェリスト氏のことを奇怪に思った時、エヴァンジェリスト氏が、まさに奇怪なiMessageを送ってきた。
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「『レコール・デ・エロ』いうても、アンタが思うとる『エロ』じゃないけえね」
「『エロ』なんて、な~んも思うとらへんで」
「え?ほうなん?『SNCF』の大家のアンタのことじゃけえ、『L'école des héros』をちゃんと『レコール・デ・エロ』と読んだじゃろう、と思うたんじゃけどのお」
「あ?ああ、そういうたら、そう読んだかもしれへんな」
「でも、『héros』は、『エロ』じゃけど、『エロ』じゃないんよ」
「訳の分らんこと云いよるでえ」
「じゃけど、『héros』は、まさにアンタのことかもしれん」
「なんでや?」
「『héros』は、アンタ、もう知っとるんじゃろうけど、『ヒーロー』のことじゃろ」
「え?ああ、せや、せや」
「でも、『héros』の発音は、『エロ』じゃろ?」
「せやで、せやで」
「じゃけえ、『琴芝のジェームズ・ボンド』と呼ばれたアンタは、まさに『ヒーロー』じゃけど『エロ』い男、いうことよおね」
「うーむ…なんか、ちゃうような、馬鹿にされとるよおな。でも、褒められとるよおな…」
「で、『Patrice JULIEN』さんは今、セルフ・コーティングとかトータルなセラピストのようなことされとるんじゃあないかあ、思うんよ。『Ho'oponopono』なんかのことも云うとってじゃないんかねえ」
「は?は?はああ?」
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「(ああ、イラつく!アイツ、いい気になって、訳の分らんことを云ってきて、なんとか理解したと思ったら、またあ!)」
と、ビエール・トンミー氏は、自分を翻弄する友人エヴァンジェリスト氏に対してよりもむしろ、翻弄されてしまう自分にイラついてきた。
(続く)
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