2023年4月5日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その83)

 


「(アイツ、どうせ、今度は、『たこ八郎』に引っ掛けたツマランことを云ってくるんだろう)」


と、ビエール・トンミー氏が、身構えたが、友人エヴァンジェリスト氏から来たiMessageは、『ガッツ石松』の『幻の右』のような内容であった。



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「アンタあ、『岡八郎』に引っ掛けて『たこ八郎』なんて、ツマランこと云うて、時間を無駄に使いんさんなや」

「なんやて!アンサンが、それ云うんかあ!」

「あんのお、アンタ、ワシに、『菓子』の『菓』いう漢字見て、なんか思わへんか、云うたじゃろ。じゃけえ、『果実』の『果』に、『クサ』、つまり草冠が付いとる云うとるんよ」

「おお、エエとこ突いてきとるで。『果実』の『果』は、つまりは『果物』なんやが、『菓子』の『菓』も『果物』なんや」

「ほおお、そうなんねえ。『菓子』の『菓』は、『ドリアン』なん?」

「へ?」

「ほおら、『屁』じゃあ、云うんは、やっぱり『ドリアン』なんじゃね?」

「何、云うてんのや?」

「勘違いしんさんなよ。『オスカー・ワイルド』じゃないけえね」




「またいきなり、ケッタイな名前出してきて、『ワイルドだろう?』ちゅうことかいな?」

「そうようにクダランことは云わんけえ。ワシ、『杉良太郎』は大好きじゃけど、『スギちゃん』のことは別にファンじゃないけえ。『迷宮グルメ異郷の駅前食堂』は、やっぱり、『スギちゃん』より、『ひろしです。』の『ひろし』が旅人じゃった方がよかったけえ」

「何云うてんのか、意味不明やが、要するに、『オスカー・ワイルド』がどねしたんや?『オスカー・ワイルド』は、名前くらいは聞いたことがあるけどな」

「『オスカー・ワイルド』いうたら、『ドリアン・グレイの肖像』じゃろ。『オスカー・ワイルド』の唯一の長編小説じゃ」

「おお、その小説の名前も、聞いたことはあるで」

「『ドリアン・グレイ』は、まるでアンタじゃね」

「どういうことや?」

「『ドリアン・グレイ』は、美青年なんよ」

「ああ、そういうことか」


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「(『美少年』とか『美青年』という言葉は、何度も自分にかけられたものだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、自分の部屋にある鏡を敢えて見ることなく、ゆっくりと頷いた。



(続く)






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