「（あ！いかん、いかん！アイツが、『ピーナッツ』なんて云うから、頭の中で、『♩モスラーや、モスラーや』という歌声が響いてきてしまった）」
と、ビエール・トンミー氏が、自らの頭を両手で抱えて、その歌声を掻き消そうとした時、アイツこと、友人のエヴァンジェリスト氏が、重ねて頭を板楠ようなiMessageを送ってきた。
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「じゃけえ、『千葉真一』は、千葉出身じゃけど、千葉生れじゃないんよ」
「はああん？ああ、『千葉真一』は、千葉県出身やが、千葉市生れやない、いうことなんか？」
「そうようなせせこましいことは云わんけえ」
「ほな、逆かいな。『千葉真一』は、千葉市出身やが、千葉県生れやない、いうことなんか？いやいや、そりゃ、論理破綻やな」
「あんのお、『千葉真一』は、千葉出身じゃけど、千葉生れじゃない、いうんは、アンタと同じよね」
「はああ？ワテ、千葉には縁も所縁もあらへんで」
「アンタあ、広島出身じゃけど、広島生れじゃない、じゃろ。それと同じ、いうことなんよ」
「おいおい、ワテは、広島出身やあらへんやないか。広島生れやないんやさかいな。ワテは、福岡県の春日原生れなんは、アンサン、知ってるやろ」
「要は、『拓』先輩とおんなじようなことじゃろ？『拓』先輩も、一般には、広島出身って云われとるけえね」
「また、妙なん持ち出してきよったな。誰や、『拓』先輩て？ああ、『山﨑拓』のことかいな？」
「ああ、『山﨑拓』は、早稲田大学商学部出身じゃし、『拓』先輩とおんなじような感じじゃああるよのお。でも、『拓』先輩は、『変態』みたいなことを云われたことはないで。『山﨑拓』が『変態』みたいに云われるんは、アンタに似とるかもしれんけど。アンタあ、まだ『山﨑拓』みたいなスクープ写真は撮られとらんけど」
「アンサンに、勝手に妙なアイコラは作られてもうとるけどな。でも、『山﨑拓』が早稲田大学商学部出身やとか、『変態』みたいなことを云われとるとか、余計なことはエエ。で、誰なんや、『拓』先輩て？」
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「（ボクは、確かに変態だけど。いや、変態だったけど…）」
と、ビエール・トンミー氏は、自らの股間に視線を落とした。
（続く）
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