「(でも、そう云えば、アイツ、高校時代、やたら『ズラ』って云ってたことがあったなあ。『あっしには関わりのないことでござんす』とも、よく云ってたなあ)」
と、ビエール・トンミー氏が、テレビ・ドラマに影響を受け易かった高校時代の友人のエヴァンジェリスト氏のことを、今更ながらに思い出していると、エヴァンジェリスト氏から大ボケを続けるiMessageが届いた。
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「ワシ、『元明天皇』いう人、よう知らんズラ」
「『元明天皇』はんのことは知らんでも、『新珠三千代』が生きとった時代の天皇は、『昭和天皇』はんと『平成天皇』はんなことは分ってんやろが」
「いや、ワシが知らんとこで、『南北朝時代』のように、『天皇』が2人おったんかもしれん思うたズラ」
「ふん、『関口宏の一番新しい中世史』で得た知識で誤魔化そうとしてんのやろうが、エエ加減にせえよ。それに、『ズラ』ももう止めれ」
「アンタからそうゲンメイされたら、『ズラ』は止めんといけんねえ」
「『元明天皇』やから『ゲンメイ』やなんて、詰まらんダジャレやで。エエか、『元明天皇』から『橘』の『氏』を賜下された『三千代』はんは、『新珠三千代』やのうて、『県犬養三千代(あがたのいぬかいのみちよ)』はんのことや」
「なんねえ、『新珠三千代』じゃのうて、『モリオ』さんの先祖じゃったん!?」
「ふん!もう、その手は使わせへんで」
「アンタあ、失礼じゃねえ!ワシ、アンタとiMessageしながら、手を使うとると思うとるん!?」
「ゲッ!アンサンこそ、何、云い出すんや!止めれ、オゲレツは。やけど、急にオゲレツ云い出したんは、図星やったんやな。『モリオ』は、『あがた森魚』やな」
「え?アンタ、『あがた森魚』知っとるん?」
「ようは知らへんが、『赤色エレジー』ちゅう歌、出したんやなかったかいな?」
「『♩さーちこーのさーちわ~』で、アンタ、また、『さっちゃん』から『阿川佐和子』に話を脱線させようと思うとるんじゃないじゃろうねえ?」
「ホンマ、エエ加減にせえよ。誤魔化そうとしてもアカンで。アンタ、『県犬養三千代(あがたのいぬかいのみちよ)』の『あがた』から、『あがた森魚』を持ってこよ、と思うたんやろ」
「え、え!...ほ、ほ、ほうなん?!...ああ、『あがた森魚』は、本名は『山縣森雄(やまがた もりお)』で、『縣』は『県』の旧字で、『あがた』とも読むけえ、『あがた森魚』いう芸名にしたんじゃろう。それで、『県犬養三千代(あがたのいぬかいのみちよ)』にかけようという魂胆なんじゃね」
「なんが、ワテの魂胆にすんねん!そりゃ、アンサンの魂胆やろが!」
「ほいじゃたら、アンタの魂胆は何なん?『元明天皇』が『県犬養三千代』に『橘』の『氏』を賜下したあ、云うてきたんは、なんでなん?どういう魂胆なん?」
「え?」
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「(そ、そうだ….ボクは何故、『県犬養三千代』のことをアイツに話したんだろう?)」
と、ビエール・トンミー氏は、自らが今、どこにいるのか定かではなくなり、目眩を覚えた。
(続く)
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