「(いや、ボクは、プロレスも『ディスコ』も興味ない。でも、『WWD』時代、って、アイツはプロレスラーだった訳じゃないし…)」
と、ビーエル・トンミー氏は、どうでもいいと思っていることに頭を使わされていることに苛立ち、iPhone14 Proを持っていない右手で、頭を掻いた。
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「あれ、アンタあ、『WWD』のこと、忘れたん?プロレス団体じゃあないけえね」
「せやなかったんか?」
「アンタあ、『WWD』と『WWE』を混同しとるんじゃろう。まあ、『WWE』もプロレス団体と云っていいかは問題なんじゃがのお」
「なんか分らへんが、どっちゃでもエエがな」
「『WWD』は、『ハナヱモリ』が米国の『フェアチャイルド』と提携して作った会社、いうか、雑誌じゃないねえ」
(参照:【WWD】青春のハナヱモリ(その2))
「ああ、アンサンがほんのちょっと入った会社やな。『OK牧場大学』の文学部のフランス文学科の同級生やったあのオナゴが、ファッション業界に入ったからいうて、アンサン、同じファッション業界や、いうて、『ハナヱモリ』に入ったんやったな。アンサン、あの頃から不届きモンやったんやなあ」
(参照:【WWD】青春のハナヱモリ(その7))
「その『WWD』時代、米国から来た『WWD』のアメリカ人に連れられて、『TSUBAKI HOUSE』に行ったんよ。それも、『VIPルーム』じゃった」
「なんやて!有名『ディスコ』の『VIPルーム』やてえ!」
「どしたん?何、興奮しとるん?」
「ディスコ』の『VIPルーム』て、色んな『コト』するところやろ?」
「唾きを掛け合うたりはせんかったで」
「アホンダラ!」
「じゃあ、色んな『コト』いうて、何なんねえ?」
「あ、そりゃ、色んな『コト』やろ」
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「(アイツがどうして、有名『ディスコ』の『VIPルーム』なんかに行けたんだ!?『ディスコ』なんて、確か大学の時、1回か2回行ったことがあったと思う。でも、何が面白いのかトント分からなかった。でも…)」
と、ビーエル・トンミー氏は、『ディスコ』の狂喜乱舞の渦の中で、立ち竦んでいいた自らの姿を思い出していた。
(続く)