2023年7月31日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その200)

 


(いや、ボクは、プロレスも『ディスコ』も興味ない。でも、『WWD』時代、って、アイツはプロレスラーだった訳じゃないし…)」


と、ビーエル・トンミー氏は、どうでもいいと思っていることに頭を使わされていることに苛立ち、iPhone14 Proを持っていない右手で、頭を掻いた。



====================================


「あれ、アンタあ、『WWD』のこと、忘れたん?プロレス団体じゃあないけえね」

「せやなかったんか?」

「アンタあ、『WWD』と『WWE』を混同しとるんじゃろう。まあ、『WWE』もプロレス団体と云っていいかは問題なんじゃがのお」

「なんか分らへんが、どっちゃでもエエがな」

「『WWD』は、『ハナヱモリ』が米国の『フェアチャイルド』と提携して作った会社、いうか、雑誌じゃないねえ」



(参照:【WWD】青春のハナヱモリ(その2)



「ああ、アンサンがほんのちょっと入った会社やな。『OK牧場大学』の文学部のフランス文学科の同級生やったあのオナゴが、ファッション業界に入ったからいうて、アンサン、同じファッション業界や、いうて、『ハナヱモリ』に入ったんやったな。アンサン、あの頃から不届きモンやったんやなあ」



(参照:【WWD】青春のハナヱモリ(その7)



「その『WWD』時代、米国から来た『WWD』のアメリカ人に連れられて、『TSUBAKI HOUSE』に行ったんよ。それも、『VIPルーム』じゃった」

「なんやて!有名『ディスコ』の『VIPルーム』やてえ!」

「どしたん?何、興奮しとるん?」

「ディスコ』の『VIPルーム』て、色んな『コト』するところやろ?」



「唾きを掛け合うたりはせんかったで」

「アホンダラ!」

「じゃあ、色んな『コト』いうて、何なんねえ?」

「あ、そりゃ、色んな『コト』やろ」


====================================



「(アイツがどうして、有名『ディスコ』の『VIPルーム』なんかに行けたんだ!?『ディスコ』なんて、確か大学の時、1回か2回行ったことがあったと思う。でも、何が面白いのかトント分からなかった。でも…)」


と、ビーエル・トンミー氏は、『ディスコ』の狂喜乱舞の渦の中で、立ち竦んでいいた自らの姿を思い出していた。



(続く)






2023年7月30日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その199)

 


「(今度は、どう『聞き違え』てみせるつもりだ?あ、そうか!)」


と、ビエール・トンミー氏は、『合点』を、拳で膝をポン!と叩くという、分り易い仕草で示し、その『合点』の結果を友人のエヴァンジェリスト氏にiMessageで送った。



====================================


「何や、今度は、『ディスコ』かいな?ディスコース・マーカー』を『ディスコ』と『聞き違え』てみせるんか?」

「あれ?アンタも『TSUBAKI HOUSE』行ったことあるん?」

「何や。その『TSUBAKI HOUSE』ちゅうんは?ひょっとして、変態同士が唾きを掛け合う店なんか?」

「ぎょ、ぎょ、漁業協同組合!アンタあ、そうような『プレイ』しとったん!?アンタが変態じゃあ、いうことは知っとったけど、そうようなことしとるとはのお」

「あ、いや、する訳ないやんか。いや、突然知りもせん名前を出してきたさかい、アンサンのことや、どうせロクデモナイもんやろと思うて、ちょっと想像を巡らしてみただけや」

「オゲレツなワシでも、『TSUBAKI HOUSE』から、変態同士が唾きを掛け合う、いうようなこと想像もせんかったで。アンタが、『ディスコ』のこと云い出したけえ、『TSUBAKI HOUSE』を思い出しただけじゃないねえ」

「あ、そうか、『TSUBAKI HOUSE』は『ディスコ』なんやな」

「今はもうないみたいじゃけど、『TSUBAKI HOUSE』は、超有名な伝説の『ディスコ』じゃったんよ。アンタ、知らんかった?新宿の伊勢丹男の新館の隣にある『テアトル新宿』の5階にあったんよ」

「伊勢丹男の新館ちゅう云い方は古いで。今は、伊勢丹メンズ館のはずや。アンサン、その伝説の『ディスコ』に行ったことあるんか?アンサンに『ディスコ』は似合わへんで。アンサン、そないな所、好きやない思うとったんやけどなあ。アンサンが、『ディスコ』で『フィーバー』しとる姿、想像できひん」



「確かに、ワシ、世間の流行に乗るようなことは好かんのんよ。じゃけえ、ワシも好んで『TSUBAKI HOUSE』に行ったんじゃあないんよ。『WWD』時代に連れて行かれたんよ」

「『WWD』?」


====================================



「(『WWD』って、どこかで聞いたような気がするが…)」


と、首を捻ったビエール・トンミー氏の脳裏に、ちゃんと見たこともないプロレスの試合模様が過った。



(続く)






2023年7月29日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その198)

 


「(若い頃は確かに、『アグネス』を見て、あの太ももを見て『興奮』したものだ。それは認める。ボクは、不祥事を起こしたのに記者会見で、『ゴルフを愛する人への冒涜だ!』なんて見当違いな発言ばかりしたどこかの会社の社長とは違うんだ。そこは素直に認める。だけど、今の『アグネス』は太ももは見せてはいないし、Instagramにアップしている写真もスーツ姿なんかで清楚で知的な感じのものばかりなんだ。でも、ああ、体のラインは….ああ、ダメだ、ダメだ!)」


と、ビエール・トンミー氏が、今自分がしていたことも忘れ、独り『悶絶』していると、今自分がしていたことを思い出させるiMessageが友人のエヴァンジェリスト氏から入った。



====================================


「『オゲレツはやめれ』、云うけど、オゲレツなんは、アンタの方じゃ。『グラマー』で『アグネス』のことを思い出して、『悶絶』でもしとったんじゃろ」

「違う、違うて!今の『アグネス』は、スーツ姿なんかで清楚で知的な感じで、体のラインは、そこまでハッキリは分らんし、スーツによっては確かに胸元が割と開いたんもなくはないさかい…あ、いや、ちゃう、ちゃう」



「ほうよねえ、違うんよ」

「おお、分ってくれたんか?そや、ちゃうねん」

「ワシの云うた『グラマー』は、『アグネス』的な『グラマー』じゃないんよ。『リーダー』に対する『グラマー』なんよ」

「『リーダー』に対する『グラマー』?....あ、英語やな。英語の教科いうか教科書やな。『リーダー』は、読本(エエか、『どくほん』やのうて『とくほん』や)で、『グラマー』は、文法やな」

「アンタ、ボケてきたいうても、さすがじゃね。腐っても鯛、じゃのうて、ボケてもビエールじゃ」

「アンサン、褒めてんのか?バカにしてけつかんのか?ちゅうか、ワテ、アッチの『グラマー』は好きやったけど、英語の『グラマー』は好きやなかったで」

「『リーダー』の方が好きじゃったん?」

「『リーダー』の方が好きちゅうこともあらへなんだけど、まあ、『グラマー』は、勉強して色々なルールを覚えなあかんさかい、好きちゅうことはなかったで。あ、そや。アンサン、『ディスコース・マーカー』ちゅう言葉知っとるか?」

「『TSUBAKI HOUSE』なら、知らんことはないけどのお」

「はああ?」


====================================


「(まただ。アイツ、また態と聞き違い、というか、読んだ文字を聞きちがえるという、妙ちくりんな技を使ってきた)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏お得意のテクニックに辟易とした感を歪めた頬に隠さなかった。



(続く)






2023年7月28日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その197)

 


「(ボクは、他の高齢者よりずっとスマホを使いこなしていると思うし、iPhone自体は本当に使い易く、良くできていると思うが、寄る年波、と云うか、段々と進んでいく老眼には抗い難いものだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、一旦は苦々しく凝視めたように見えた自分のiPhone14 Proに対して、謝罪の意思表示なのか、軽く頷くように少しく頭を下げた時、そのiPhone14 Proに、友人のエヴァンジェリスト氏から、聞きなれぬ言葉の入ったiMessageが送られてきた。



====================================


「アンタあ、『リーダー表示』にしたらエエじゃないねえ」

「は?何や、『リーダー表示』て?」

「間違えんさんなよ。『リーダー』いうても、『長介』じゃあないけえね」

「は?何、云うてんのや?」

「『城島』でも、『渡辺正行』でもないけえね」

「ふん、相変らずクダランで。ゲーノー界に疎いワテでも分るで。芸能界のグループのリーダーやな。アンサン、ワテがボケてきとるう思うて、バカにしてんのか!?誰が、iPhoneの画面に『ドリフターズ』や『TOKIO』、『コント赤信号』の『リーダー』の画像を出さなあかんのや!」



「よう聞きんさい。じゃけえ、ワシ、『リーダー』いうても、『長介』じゃあないけえね、云うたじゃろうがいねえ」

「『じゃあない』んやったら、態々、そないなこと云う必要ないやんけ」

「いやの、アンタ、ボケてきとるけえ、間違えたらいけん、思うたんよ」

「ワテ、そこまでボケてきとるんか?」

「そりゃ、『リーダー』いうても、『いかりや長介』や『城島茂』、『渡辺正行』のことじゃないと分っても、アンタ、今度は、『リーダー』は好かん、と云い出しかねんくらいじゃけえ」

「また、分らんこと云うやないか。それとも、ワテがボケてんのか?」

「アンタ、『グラマー』の方がエエ、と思うとるじゃろ?」

「え?『グラマー』?ワテは、もうソッチの方は興味ない、云うとるやろ」

「いや、そう云うことじゃないんじゃけど、でも、アンタ、最近、『アグネス』のInstagramフォローしとるんじゃろ?」

「ああ、彼女を今になってまたテレビで見たら、『天然』でオモロかったからなんや」

「でも、結構、『グラマー』で『んぐっ!』ものじゃけえ、いうところが本当のところじゃないん?」

「ちゃう、ちゃう、オゲレツはやめれ、云うとるやろ!」


====================================



「(違う、違う!ボクは、本当に、純粋に、『アグネス』の『天然』なところが面白いと思ってるんだ!でも…)」


と、ビエール・トンミー氏は、股間の辺りで、自分であって自分ではない何者(いや、何物?)が、微かな、ほんの微かな『動き』を見せたかのように感じ、視線を落とした。



(続く)






2023年7月27日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その196)

 


「(『アナザーストーリーズ』で『藤原喜明』というプロレスラーが出てきて、ああ、これがアイツが云っていた男かあと、ある種の感慨を抱いたが、何故、『藤原喜明』でそんな気持ちにならないといけないのか、とも思ったんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、どこか騙されているような感覚に襲われていると、アイツこと、友人のエヴァンジェリスト氏が、謎めいたiMessageを送ってきた。



====================================


「リキラリアートを正面から打ちつける『長州力』と関節技の鬼『藤原喜明』みたいな関係じゃあ、と分ったんじゃろ?」

「んん?そのセリフ、前にも聞いたような気がするで」

「そりゃ、そうよねえ。前にも云うたけえ。アンタあ、最近、ボケてきたんじゃないかあ思うとったが、まだ大丈夫じゃね。いや、『聞いたような気がする』じゃあ、やっぱりボケとるんかもしれんで」

「はあん?ワテ、最近、ボケてきとったかいな?」

「アンタあ、この前また、訊いてきたじゃねいねえ、『iPhoneで、<いえ>と入力したら、出したかった漢字の<家>が出てこんで、家の絵文字が出てきたり、<はれ>と入力したら、出したかった『晴れ』やあらへんで、お日様の絵文字が出てきたりして、間違って選択してウザいんや。何かコレを出さない技はないもんかいな?』とのお」



「ああ、犬、猫、花、ウマ、海、山、みんな、絵文字が出てきて、五月蝿いさかい出てこようにしたいんや」

「あれ、アンタあ、まだそれ云うとるん?もう2回も教えたげたじゃないねえ。例えばよおねえ、アンタあ、『家を出る』と入力したい時、先ず、『いえ』で変換するんじゃろ?」

「そりゃ、そやで」

「ほうじゃのうて、『いえをでる』と入力して変換したら、家の絵文字は出てこん思うで、と説明したじゃろ」

「ああ、せやったな。ワテは、逐一変換してたさかい、今後、文節変換にするで、云うたんやったな」

「ようよう思い出したん?アンタあ、しっかりしてえや。ワシより先に死にんさんなよ。アンタの方が、ワシより半年若いんじゃけえ(アッチの方は、ワシの方が若いんかもしれんけどのお。うふっ)。先に死なんでも、先にボケんさんなよ」

「確かにのお、ワテの方がアンサンより若いんやさかいなあ。でものお、ワテも確実に歳とってきてるで。スマホのネット記事が、読みにくいんや。パソコンに比べ、画面が小さいし、その画面の上と下に広告やらガイドが表示されて読みにくい上に、ちょっと触っただけで関係ない広告ページに画面が移ってしもうて、記事を全部読むのに苦労するんや」


====================================



「(読みたい記事を素直に読め進めることができないのは、本当にイライラする。思うようにならないには、やはり歳をとってきているんだろうか…)」


と、ビエール・トンミー氏は、今、友人のエヴァンジェリスト氏とiMessageのやり取りをしているiPhone14 Proを、頬に苦々しさを浮かべながら、凝視めているように見えたが、股間に落としたそのiPhone14 Proの下にあるものを凝視めていたのかもしれなかった。



(続く)






2023年7月26日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その195)

 


「(ああ、でも、アイツに対してプロレスの話をしたこと自体が間違いだった。プロレスについては、アイツは云いたことが山ほどあるんだ。でも、そんな話、ボクは全く興味がないのに…)」


と、ビエール・トンミー氏が、今更ながら後悔の念に駆られていると、その後悔の妥当性を裏付けるようないMessageが、友人のエヴァンジェリスト氏から届いた。



====================================


「NHKの『アナザーストーリーズ』は、何を今更、『猪木-アリ戦』のことを取り上げるんじゃ?今になってなんで、あの試合は『真剣勝負』やった、なんて云うんや?まあ、昨年(2022年)に猪木が死んで、『猪木-アリ戦』が行われたのが、6月26日じゃったし、そいで猪木を偲んで、6月26日に近い7月7日に『アナザーストーリーズ』で採り上げたたんじゃろうが、あの試合は『真剣勝負』やった、『凄い試合』じゃった、なんて、そんなん、あの試合当日から分っとったことじゃし、当時、一般大衆はそのことを理解しとらんかったとしても、近年、色々な雑誌やテレビなんかで、『猪木-アリ戦』は再評価されとったじゃないねえ」

「へええ、そうなんか。ワテは知らんかった」

「まあ、アンタみたいな人もおるけえ、今更でも、『猪木-アリ戦』のことを『アナザーストーリーズ』で採り上げたんかもしれん」

「ああ、せやろな。それでエエやないか」

「でも、また別の問題もあるんよ。『真剣勝負』て、何ねえ?」

「は?『真剣勝負』は、『真剣勝負』やろ。まあ、せやな、そういうたら、この前のプロ野球のオールスターの試合で、乱闘騒ぎがあったそうやな。ちゅうても『乱闘騒ぎか!』とハッとした瞬間に、両者は笑って抱き合ったんやてな。完全に出来上がった『ストーリー」やてな。日本のプロ野球は、ついにブロレスのマネ始めたんや。来年は選手が打席毎にマイクパーフォマンスやるで」



「そういうんが困るんじゃ。ストーリーのある展開をすることを『プロレス』するいうんよ。プロレス・ファンの中にも、そういう云い方をするモンもおるんよ。でものお、『プロレス』はそうようなんじゃないけえ。ワシの云う『プロレス』は、猪木の『プロレス』じゃがのお。猪木の『プロレス』は、『真剣勝負』をも超えたモンじゃったんじゃけえ」

「難しゅうて、よう分りまへん。でもやで、ワテ、NHKの『アナザーストーリーズ』のお陰で、アンサンが名前出した『藤原喜明』のこと知ったんや」

「おお、そりゃ、良かった」

「何が良かったんや?」


====================================



「(そうなんだ。『アナザーストーリーズ』に『藤原喜明』が何回も出てきて証言したから、あの爺さんみたいなプロレスラーのことは知ったんだが…)」


と、ビエール・トンミー氏は、スゴロクで振り出しに戻された感に襲われた。



(続く)






2023年7月25日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その194)

 


「(だけど、アイツ、『ようようそこに話を戻してくれるんじゃね』と云っていたが、『そこに』って『どこ』なんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、『こっち向いてよ向井くん』と云われて、『どっちを向いたらいいんだろう?』と困っている『向井くん』のような感覚に囚われていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、まさに『こっちを向け』なiMessageが送られてきた。



====================================


「ワシ、『藤原喜明』との関係で『長州力』を出したん、覚えとる?」

「おお、『藤原喜明』かあ。前にアンサンからその名前聞いた時には、誰のことか知らへんかったけど、今は分るで。猪木の弟子やろ。NHKの『アナザーストーリーズ』見たんや。そこに、『藤原喜明』ちゅう年寄りのプロレスラーが出てきたんや」

「ああ、アレかあ…」

「なんや、プロレスのことやのに、気のない云い方やないけ。猪木とアリと試合も筋書きがあったそうやな。が、猪木がそれを無視したから、あんなにツマラン試合になったんじゃそうやな」

「猪木は、『世間』と戦うとったんじゃ。NHKも(『磯村尚徳』じゃ)、あの試合のことを滅茶苦茶貶しとった。そのことを猪木に謝りもせんと、『アナザーストーリーズ』で取り上げるんはいけんことじゃ」

「ワテみたいにプロレスの『学識』のないモンは、あの試合のこと、皆んなツマランと思ったんやろな」

「試合がつまる、つまらん、いう以前に、『世間』は、猪木が『応戦状』を出した時(『挑戦状』じゃあないけえね。アリが、アジア人で誰か自分と戦う者がおらんか、云うたけえ、猪木が、それに『応戦』したんじゃけえ)、『世間』は、猪木の売名行為と見てバカにしたんよ。誰も、試合が本当に実現するとは思うとらんかったんよ。でも、猪木は、いろいろな経緯があったけど(試合のリングサイドでは、アリ陣営の中にピストルを持って、いざという時に備えとったモンもおった、いう話もあるんよ)、とにかく実現したんよ。それだけでも凄いことじゃった」



[参照]


【6/26】猪木を超えろ![前編


【6/26】猪木を超えろ![後編]



「ワテにはよう分らんことやけど、要するに、あの試合は『真剣勝負』やったあ、いうことを『アナザーストーリーズ』は云うとったで」

「ふん!」

「なんや。猪木の試合が『真剣勝負』やった、と云われたことで、なんで怒んねんなあ?」


====================================



「(なんだ!?どちらかと云えば、猪木のことを持ち上げる話をしているのに、何が不満なんだ、アイツは?)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人の為、良かれとしたことで逆に、その友人の不興を買ったことに、戸惑いと不服を感じざるを得なかった。



(続く)






2023年7月24日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その193)

 


「(そう云えば、確か、『第1のコ~ス!』とか『ドン・ショランダー』のこととかを話してたところから、話がどんどん逸れて行ったんだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、1964年の東京オリンピックの記憶に立ち戻った時、友人のエヴァンジェリスト氏からも、話をその時代に戻すようなiMessageが入ってきた。



====================================


「宇部市じゃったけど、アンタも、山口県で小学校時代過ごしたんじゃろ。『長州力』は、徳山市(今は、周南市になっとるけど)生れで、小学校は、『徳山市立徳山小学校』じゃったんよ。『カープ』の『炎のストッパー』じゃった『津田恒実』も『徳山市立徳山小学校』じゃったらしいんよ」

「ワテには、関係あらへん!」

「ワシは、関係あるんよ。母方の祖母が亡くなったんは、徳山市で、住んどった家は、はっきりは覚えとらんのじゃけど、多分、『徳山市立徳山小学校』の近くじゃったんよ。同居しとった伯父が、転勤で徳山勤務じゃったんよ、その頃」

「ワテは、確かに宇部市には住んどったけど、徳山市行ったことあらへんさかい、関係あらへんで。やから、『長州力』のことも、その『津田ナントカ』のことも知ったこっちゃあらへんのや」

「『津田恒実』は兎も角、『長州力』のことは関係ないことはないじゃろうがいねえ。ワシが、母方の祖母が亡くなって、お通夜で、伯父の徳山の家に泊った時に、布団の中で、『第1のコ~ス!ビエール・トンミーくん!』みたいなことを云うて、親戚の人たちに大ウケしたんよ」



「アンサン、自分のお婆さんのお通夜で、そないなお巫山戯してたんか。今と変わらへんお調子もんやな。ある意味、アンサンらしいで」

「その時、伯父の家の近くに住んどったかもしれん『長州力』も、ワシの『第1のコ~ス!』とオリンピックの真似するんを聞いとったかもしれんのんよ。その頃はまだ、『長州力』は将来、自分がオリンピックのことで苦しい思いをするとは思っとらんかったじゃろうけどのお」

「あんな、『長州力』は、アンサンの親戚か?せやなかったら、アンサンが伯父さんの家で『第1のコ~ス!』とか云うのは、近所に住んどっても聞こえてるかいな。それに、なんで、ワテは、アンサンとオリンピックのことやら『長州力』のことなんかを話さなあかんのや?」

「そりゃ、アンタが、名前の研究で、名前に地名を付けることを話してきたけえ、『長州力』も山口、つまり、『長州』出身じゃけえ、その名前になったいうて説明したんじゃないね」

「いや、アンサン、その前から『長州力』の名前出してたような気がするで。なんでや?」

「おお、ようようそこに話を戻してくれるんじゃね」


====================================



「(ホントにムカつく奴だ。話を逸らしに逸らしてきたのは、アイツのほうなのに!)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏がすっとぼけて北叟笑む顔を思い浮かべ、音がする程に歯軋りをした。



(続く)






2023年7月23日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その192)

 


『んぐっ!』!あ!」


と、ビエール・トンミー氏が、股間を抑えながら、思わず小さく声を上げた時、友人のエヴァンジェリスト氏が、その様子を見透かしたかのようなiMessageを送ってきた。


====================================



「『あ!』云うて、どしたん?ああ、『んぐっ!』したんじゃね。『んぐっ!』は大嫌いでも、『反応』するもんは仕方ないよねえ」

「そないあオゲレツはことしいへんて!ちょっと『位置』が悪かったけえ、直しただけや」

「ああ、やっぱりアソコに手を持っていっとったんじゃね。どうねえ、オリンピックの新しい種目としての『フォークダンス』は、『んぐっ!』させてくれる『オクラホマ・ミキサー』がエエじゃろ?」

「いや、アソコに手を、て何のことかわからへんが、確かに、『オクラホマ・ミキサー』は魅力的かも知れへん。けどやな、『フォークダンス』は、あかんやろ。競技にならへんで。そりゃ、体操やスケートみたいに、踊り方がええとかもうちょっとやな、とか審判が採点するような競技にはならんことはないやろけど、ワテ、本来、スポーツ競技は、速いか遅いか、強いか弱いか、白黒はっきりつくもんやないとアカン思うねん。人の主観が入るような勝負はアカンと思うんや」



「アンタあ、やっぱり大したもんじゃねえ。アンタの云うこと、一理も二理も三千里もあるのお」

「おっと、三千里やて。その手には乗らへんで。今度は、『母をたずねて三千里』とか云うて、話を南米アルゼンチン辺りに持ってこいうんやろ?」

「いやの、そのつもりじゃあないんじゃけど、『フォークダンス』が競技に向かんのんじゃったら、閉会式で、各国入り乱れた踊りにすりゃあ、エエ思うんよ。世界中の選手で、『オクラホマ・ミキサー』を踊るんよ。勿論、アルゼンチンのオナゴもおるじゃろ。アンタの好きな金髪でスタイル抜群のエエ匂いのするオナゴ選手だけじゃのうて、ラテン系の迫力ある体のオナゴ選手もおるじゃろ。アンタあ、大丈夫かいね?」

「は?何が大丈夫なんや?」

「ラテン系は、そりゃ、『情熱的』じゃろうけえね」

「おお、『情熱的』なんかあ!….あ、いや、アカン、アカン、ワテ、なんでアンサンとオリンピック談義せなあかんのや?」


====================================



「(そうだ。ボクは一体、アイツとどうして、オリンピックの新競技なんて、ボクたちで話したところで、どうにもならないクダラナイことについてとやかく云っているんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏は、見たこともないオリンピック委員会の会議室で、自分と友人のエヴァンジェリスト氏が議論する、あり得ない状況を想像していた。



(続く)






2023年7月22日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その191)

 


「(いや。あれ?ようやく話が『オクラホマ・ミキサー』を作った人間にまで戻ってきたとは思ったが、問題は、『オクラホマ・ミキサー』を作った人間のことだったか?)」


と、ビエール・トンミー氏の思考が、ミキサーの中で撹拌されたようになっていると、友人のエヴァンジェリスト氏が、それ以上、ビエール・トンミー氏を混乱させず、珍しくその攪拌を止めるようなiMessageを送ってきた。



====================================


「天下の慶應義塾大学理工学部の名誉教授『萩原眞一』君と同じなんよ」

「ああ、『真吉』やのうて『眞吉』がホンマの名前ちゅうことなんやな」

「なんねえ、アンタあ、『眞吉』さんのこと知っとったん?知合いじゃったん?」

「な訳あるかいな。そないなことより、なんで、アンサン、『玉置眞吉』はんのこと話してんのや?」

「そりゃ、決っとるじゃないねえ。オリンピックの新しい種目としての『フォークダンス』は、『マイムマイム』じゃのうて、『玉置眞吉』が作った『オクラホマ・ミキサー』にしたげるけえよね、アンタの為に」

「ワテの為?」

「ほうよねえ。『オクラホマ・ミキサー』は、男子と女子とが、2人で結構、密着するじゃろ」

「おお、せやった思うけど、男子、女子いう云い方、子どもの頃んこと思い出すやないか」

「それも、ただ密着するんじゃのうて、男子が女子の肩越しに女子の手を取るようにするじゃろ。なんか、『お前は、ワシのオナゴじゃ』いうように女子の肩を抱くような感じじゃろ」



「なんや、『お前は、ワシのオナゴじゃ』て、そないな下品な云い方はアカンで。小学生や中学生が、そないなこと云うかいな。でも、確か、そないな踊りやったなあ。なんか思い出してきたで」

「で、『お前は、ワシのオナゴじゃ』いうような感じの時、アンタ、『んぐっ!』したじゃろ?」

「やめれ!ワテ、その『んぐっ!』、大嫌いなんや」

「そう云いながら、股間を抑えとるじゃないね。思い出したんじゃね」

「え?!し、し、知らん!股間なんか抑えとらへん。アンサン、iMessageで見えへんくせに」

「『お前は、ワシのオナゴじゃ』いうような感じになって、女子の頭が鼻先に来ると、エエ匂いがしたじゃろ?」

「あ!」


====================================



「(ああ…急に、鼻腔に、ああ、懐かしい匂いの感覚が蘇ってきたあ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、両眼を閉じ、鼻を少し上向け、鼻の先に何かを嗅ぐようにした。



(続く)






2023年7月21日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その190)

 


「(ああ、どうでもいい!『玉置浩二』なんか興味ないし、路面電車は、広島を思い出して懐かしいけど、乗り場のことを『安全地帯』ということは知らなかったし、知ったところで、やっぱりそれもどうでもいいことだ)」


と、ビエール・トンミー氏が、頭を左右に振って、路面電車の乗り場で、マイクを握って熱唱する歌手の姿を脳裏から消そうとした時、友人のエヴァンジェリスト氏から、他人を食ったようなi<essageが入ってきた。



====================================


「へえええ、アンタあ、『玉置浩二』いうか『安全地帯』いうか、そういう存在に、そうように興味あったんじゃね。ワシなんか全然、興味ないんじゃけど」

「はああん?ワテかて興味あらへん!アンサンが、『玉置浩二』とか『安全地帯』とかを持ち出してきただけやないか!」

「いや、ワシは、『玉置浩二』じゃのうて、『オクラホマ・ショティッシュ』を元に『オクラホマ・ミキサー』を作った『玉置』さんのことを話したかったんよ」

「せやったら、その『玉置』さんのことを話したらエエやんか」

「じゃけえ、『オクラホマ・ショティッシュ』を元に『オクラホマ・ミキサー』を作った『玉置』さんは、『一週間のご無沙汰でした』の『玉置宏』でもないし、『安全地帯』の『玉置浩二』でもないけえ、いうて説明したげたんじゃないね」

「ほなら、『オクラホマ・ミキサー』を作った『玉置』さんて、誰なんや?別に興味あらへんけど、そこんとこをハッキリさせな話が前に進まへんさかいな」

「おお、ようようそこんとこを話させてくれるんじゃね」

「そりゃ、コッチが云いたいセリフやで」

「『玉置真吉』(たまき しんきち)さんなんよ。『ダンス王』と云われた人で、『社交ダンス必携』いうベストセラーになった本も出しとってじゃって、社交ダンスやらフォークダンスの指導者として全国を回られたんじゃと」

「おお、社交ダンスも教えてはったんか」



「ほうじゃと。でも、『玉置真吉』さんは、本当は、『真吉』さんじゃないんよ」

「また妙ちくりんなこと云い出しよるなあ」


====================================



(ようやく話が『オクラホマ・ミキサー』を作った人間にまで戻ってきたと思ったのに、面倒臭い奴だ)ふう」


と、ビエール・トンミー氏は、溜息を音を立てて漏らした。



(続く)






2023年7月20日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その189)

 


「(ただ、云うにしても、『紅顔の美爺さん』はないだろう。『紅顔』というやや固い表現に『爺さん』という柔らかすぎる表現を付けるのは変だ。どうせなら『紅顔の美老人』、あ、いや、それでは男のことか女のことかはっきりしない。そうだ、『紅顔の美老夫』とでも云えばいいんじゃないのか)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏のような文學士でも文學修士でもないが、その明晰な頭脳故に、友人に負けないくらいの言葉表現に拘りを見せていると、その友人が懲りずにまた、『紅顔の美爺さん』と云う表現を使ったiMessageを送ってきた。



====================================


「アンタあ、『紅顔の美爺さん』じゃけど、『慧眼』にも、安全なところにおる『玉置』さんは危険なところの直ぐ側におるけえ、安全なところにおる、いう表現になる、云うたじゃろ?」

「ああ、そう云うたわな」

「ほうなんよ、『安全地帯』いうたら、路面電車の乗り降りするところのことじゃろ。『安全地帯』はまさに安全じゃけど、その直ぐ側を電車が走るけえ、確かに、危険なところとの隣り合わせなんよ」

「アンサン、何の説明し出すんや?」

「じゃけえ、『玉置』さんは『安全地帯』のメンバーじゃろ?」

「『安全地帯』のメンバーの『玉置』?....ああ、『玉置浩二』かいな!?」

「ほうよねえ。『玉置浩二』のグループ『安全地帯』は、『玉置浩二』の出身地の旭川の路面電車『旭川電気軌道』が関係しとんじゃと」

「え?旭川に路面電車あったかいな?2019年10月15日に旭川に行ったんやが、路面電車なんて見た気せえへんで」

「アンタあ、ホンマにさすがじゃねえ。そうなんよ。今、旭川には路面電車はないんよ。1973年1月1日に、路面電車は廃止になったそうなんよ。じゃけど、『玉置浩二』たちが、グループ作ろうとした頃にはまだ路面で車はあったんよ。グループ『安全地帯』ができたんは、1973年じゃけえ、できた時はもう、路面電車はなくなっとったんかもしれんけど、作ろうとした頃にはまだあったんじゃろう思うんよ」

「まあ、その辺のところは、ワテ、どうでもエエがな」

「での、最初、グループ名は、なんと『インベーダー』じゃったんじゃと!」



「おお、ゲームの『スペース・インベーダー』が出たんは、確か、1978年頃やさかい、時代の先取りかもしれへんな」

「でも、『インベーダー』は、メンバーを増やした1973年の秋に『安全地帯』に名前を変えたんじゃそうじゃ。『旭川電気軌道』の『全然地帯』の標識が『V』みたいなもんで、『Victory』の『V』みたいじゃけえ、そうしたんじゃと」

「え?どういうことや?『インベーダー』は、侵入者、侵略者なのに、その真逆な『安全地帯』ちゅう名前に変えたんかいな?」


====================================



「(ああん?なんで、『安全地帯』のことなんか、真面目に話してんだろう?)」


と、ビエール・トンミー氏は、路面電車の乗り場で、マイクを握って熱唱する歌手の姿を想像し、自らの首を捻った。



(続く)