「(フランス文学専攻とはいえ、仮にも文學修士なのに、『オクラホマ』が北海道に行く、って、『地名/土地』が『地名/土地』に行くという論理破綻した言葉遣いをするなんて)」
と思いながらも、ビエール・トンミー氏が、友人エヴァンジェリスト氏が大学院の授業中も授業をまともに聞かず、大学構内を好きな女の子が歩きはしないかと、窓の外を見ていたことを想起していると、その心を読んだかのようなiMessageがエヴァンジェリスト氏から届いた。
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「この場合の『オクラホマ』は、地名じゃあないけえね。『河野真也』と『藤尾仁志』じゃけえ」
「また、知らん名前出してきよったで。その『河野』とか『藤尾』とかは、アンサンの知り合いか?『OK牧場大学』の同級生なんか?」
「いや、会うたことはないんよ」
「ああ、『河野』と『藤尾』とちゅう2人は、北海道でプロレスでもしてんのやな。タッグの名前が、『オクラホマ』なんか?ま、どうでもエエことやけど」
「アンタ、ホンマさすがじゃねえ。妙な関西弁喋っとるけど、アンタあ、『粋』いうもんを知っとるんじゃねえ。『江戸っ子』じゃねえ」
「ワテは、『江戸っ子』やあらへんが、まあ、『粋』いうもんは常に意識してんのや。けど、どこが『粋』なんや?」
「態とズバリ正解は云わんで、少しだけ正解からずらした回答をするんじゃね」
「おお、アンサンでも、そこんとこ解ったんかいな。どう解ったか、説明させたるで」
「『河野真也』と『藤尾仁志』とは、プロレスラーじゃないけえ、『オクラホマ』は2人のタッグ・チーム名じゃあないんよ。でも、2人は、『大泉洋』と同じ芸能事務所『CREATIVE OFFICE CUE』所属のお笑いコンビで、コンビ名が『オクラホマ』なんよ。微妙に間違えた回答をするんが『粋』いうもんなんじゃね!」
「おお、そん通りやで」
「『オクラホマ』の2人は、『河野真也』は東大阪出身で、『藤尾仁志』は姫路市出身なんじゃけど、2人とも大学は、北海道大学に進学したんよ」
「ああ、せやから、『オクラホマ』なら北海道に行った、いうことなんやな。ま、どうでもエエんやが」
「2人は、北海道大学在学中にコンビを結成して(大学中退したんじゃと)、今は、『大泉洋』が出演しとる北海道のバラエティ番組『おにぎりあたためますか』にも出演しとるんじゃけど、『おにぎりあたためますか』がどういう番組か、とか、2人のコンビ名がなんで『オクラホマ』なんかいうと…」
「ああ、それはもうエエ。要するにやなあ、『オクラホマ・ミキサー』は。プロレスとも関係あらへんし、お笑いコンビとも関係あらへんし、いや、その前に、『オクラホマ』とも関係あらへんのやろ?オクラホマでは、『オクラホマ・ミキサー』は踊られとらんのやろ?」
「おお!アンタ、そこまで知っとんたん!?」
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「くーっ!(アイツ、ボクを馬鹿にしてるんだ!)」
と、ビエール・トンミー氏は、音を立てて歯軋りをした。
(続く)
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