「(オクラホマでは、『オクラホマ・ミキサー』は踊られていないことは、アイツが説明したものなのに、そのことを忘れたフリをしやがって!...いや、アイツも来年には70歳だ。ひょっとしてボケてきたのか?)」
と、ビエール・トンミー氏が、街中を足取りも覚束なく徘徊する友人のエヴァンジェリスト氏の姿を想像した時、ビエール・トンミー氏の懸念を深めかねないようなiMessageがエヴァンジェリスト氏から届いた。
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「『オクラホマ・ショティッシュ』なんよ」
「はっ?」
「間違えんさんなよ。『スコッティ』とはちょっと違うけえね」
「アンサン、大丈夫か?『ティッシュ』ちゅう言葉だけで、ティッシュのブランドと引っ掛けてくるんは、強引が過ぎるいうもんやで。ほっといたら、アンサン、『クリネックス』まで出してきかねんで」
「いやの、それがそうでもないんよ。先ずはの、『スコッティ』と『クリネックス』は今は、同じ会社のブランドじゃけえ(米国の『キンバリークラーク』社からのライセンスで、日本じゃあ、『日本製紙クレシア』が製造しとる)、『スコッティ』の次に『クリネックス』出しても、まあ、関係ないとは云えのんよ。じゃけど、『オクラホマ・ショティッシュ』と関係なくはないいうんは、『スコッティ』の方じゃけえ」
「どっちも関係あんようには思えへんけどなあ」
「まあ、聞きんさいやあ。『オクラホマ・ショティッシュ』の『ショティッシュ』いうんは、英語じゃと『schottische』で、こりゃ、踊りのことなんじゃけど、元々は、ドイツ語の『schottische (tanz)』(スコットランドの[踊り])から派生したもんなんじゃと」
「さすがの文學修士、ちゅうか、さすがのネット師やな」
「で、次に、ティッシュの『スコッティ』は、元々は、米国の『スコット・ペーパー』いう会社がつくっとったんじゃと。で、その『スコット・ペーパー』(『Scott Paper Company』)いう会社は、『E. Irvin Scott 』と『Clarence R. Scott』いう兄弟で作った会社なんじゃと」
「なんや、その『スコット・ペーパー』ちゅう会社は、『スコットランド』の会社かあ思うたが、ちゃうんやな。『スコット』兄弟さんの会社から『スコット・ペーパー』ちゅう会社名なんやないか。ほな、『オクラホマ・ショティッシュ』とは関係あらへんやないか」
「まあ、焦りんさんな」
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「(心外だ!なんで、ボクがアイツから『焦るな』なんて、上から目線の言葉をかけられなくちゃいけないんだ!)」
と、ビエール・トンミー氏は、またもや鼻腔を膨らませ、憤懣やるかたなさを顕にした。
(続く)
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