「(今度は、どう『聞き違え』てみせるつもりだ?あ、そうか!)」
と、ビエール・トンミー氏は、『合点』を、拳で膝をポン!と叩くという、分り易い仕草で示し、その『合点』の結果を友人のエヴァンジェリスト氏にiMessageで送った。
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「何や、今度は、『ディスコ』かいな?『ディスコース・マーカー』を『ディスコ』と『聞き違え』てみせるんか?」
「あれ?アンタも『TSUBAKI HOUSE』行ったことあるん?」
「何や。その『TSUBAKI HOUSE』ちゅうんは?ひょっとして、変態同士が唾きを掛け合う店なんか?」
「ぎょ、ぎょ、漁業協同組合!アンタあ、そうような『プレイ』しとったん!?アンタが変態じゃあ、いうことは知っとったけど、そうようなことしとるとはのお」
「あ、いや、する訳ないやんか。いや、突然知りもせん名前を出してきたさかい、アンサンのことや、どうせロクデモナイもんやろと思うて、ちょっと想像を巡らしてみただけや」
「オゲレツなワシでも、『TSUBAKI HOUSE』から、変態同士が唾きを掛け合う、いうようなこと想像もせんかったで。アンタが、『ディスコ』のこと云い出したけえ、『TSUBAKI HOUSE』を思い出しただけじゃないねえ」
「あ、そうか、『TSUBAKI HOUSE』は『ディスコ』なんやな」
「今はもうないみたいじゃけど、『TSUBAKI HOUSE』は、超有名な伝説の『ディスコ』じゃったんよ。アンタ、知らんかった?新宿の伊勢丹男の新館の隣にある『テアトル新宿』の5階にあったんよ」
「伊勢丹男の新館ちゅう云い方は古いで。今は、伊勢丹メンズ館のはずや。アンサン、その伝説の『ディスコ』に行ったことあるんか?アンサンに『ディスコ』は似合わへんで。アンサン、そないな所、好きやない思うとったんやけどなあ。アンサンが、『ディスコ』で『フィーバー』しとる姿、想像できひん」
「確かに、ワシ、世間の流行に乗るようなことは好かんのんよ。じゃけえ、ワシも好んで『TSUBAKI HOUSE』に行ったんじゃあないんよ。『WWD』時代に連れて行かれたんよ」
「『WWD』?」
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「(『WWD』って、どこかで聞いたような気がするが…)」
と、首を捻ったビエール・トンミー氏の脳裏に、ちゃんと見たこともないプロレスの試合模様が過った。
(続く)
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