「(ああ、『Take out me?』か『Take me out?』か知らないが、それって英語だから、パリのマックの店員ではない、と気付いた、ということなのか?)」
と、ビエール・トンミー氏が、どうでもいいことながら、自分なりに友人のエヴァンジェリスト氏の混乱の意味を探っていると、エヴァンジェリスト氏から、話をそらすかのようないMessageが届いた。
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「ところで、マックのことを、アンタは、間違うても『マクド』とは言わんじゃろ?」
「カーネーション弁やと、『マック』や」
「ありゃ?関西じゃあ、『マクド』云うんじゃないん?」
「やからあ、ワテのは、関西弁やのうて、カーネーション弁なんや。NHKの朝ドラの名作『カーネション』で学んだ言葉や」
「なんか、説明にならんこと云うとってじゃけど、要するに、アンタあ、『マクドナルド』のことは、『マック』云うんじゃね。ほうよねえ、『マクド』云うんは、なんか気持ち悪いよねえ?」
「個人の感想です」
「なんで、関西弁、いや、カーネーション弁じゃないん?」
「あ、個人の感想でおま」
「『マクドナルド』のことを『マクド』云うんじゃたらら、『マックフライポテト』は、『マクドフライポテト』にならんといけんし、『チキンマックナゲット』は、『チキンマクドナゲット』にならんといけん。『ビッグマック』は、『ビッグマクド』、ワシの好きな『てりやきマックバーガー』は、『てりやきマクドバーガーにならんといけん」
「まあ、理屈やとそうなるわいなあ」
「でものお、フランスは関西人の味方なんよ」
「え?...ああ、エスカレーターのことやな。確か、パリやと、エスカレーターは、右側に立って、左側を空けとったあ、思うで。それ、大阪と同じや」
「ああ、『escalier roulant』かあ」
「は?」
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「(アイツめえ、フランス語か英語か知らないが、態とこっちが分らない言葉を使ってきたな)」
と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏に対する敵意に虹彩を光らせた。
(続く)
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