「(いやいや、ああ、またアイツのペースに嵌ってしまってる。ボクは、『V6』も『カミセン』も『トニセン』も、ましてやその略称の由来なんか興味ないんだ。どうして、そんな話になってるんだ?何の話をしてたんだったかなあ?)」
と、ビエール・トンミー氏が、イライラして、中途半端に伸ばした白髪の顎髭の1本を弄っていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、まさにどうでもいい解説のiMessageが入ってきた。
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「『20th Century』は、発音が、『トゥエニース・センチュリー』(創業者の出身地カリフォルニア流の発音とも聞くで)じゃけえ、『トニセン』なんらしいいんよ」
「はっ?!『トゥエニース・センチュリー』で『トニセン』?『?』がなんぼで付くで。敢えて云うんやったら、『トゥエセン』やろけど、語呂悪いな」
「のお、納得いかんじゃろ?でもの、『トニセン』はの、省略の仕方に問題があるだけじゃのうて、それ以前に問題があったんよ」
「何の問題や?興味あらへんけど」
「『アダルト・チーム』じゃったんじゃと」
「は?今、何云うた?」
「『りすさんチーム』でも『くまさんチーム』でものうて、『アダルト・チーム』よおね」
「何が、『アダルト・チーム』やったんや?」
「勿論、『トニセン』よおね。『ヤング』な3人の『カミセン』に対して、『アダルト』(大人な)3人、いうことじゃったんじゃろうのお。けどの、『トニセン』は、そもそもチーム名いうかグループ名がなかったんじゃと。『カミセン』は、ちゃんと『Coming Century』いう名前があったのに、『トニセン』は名前がのうて、仮名みたいに『アダルト・チーム』と呼ばれとったんじゃと」
「何や、それ?どうでもエエけど、名前ももらえんかったんは、差別やないんか?」
「差別云うたらそうかもしれん。CDのジャケットでも『カミセン』が目立つようにされたらしいし、『カミセン』はクルマでお迎えがあったのに、『トニセン』はお迎えがのうて電車で仕事場に行かんといけんかったようなこともあったんじゃそうなんよ」
「それ、今やったら、ハラスメントやで」
「でも、『アダルト・チーム』いう仮名は、今になって考えると意味深な感じもするのお。まあ、勘ぐり過ぎじゃあ、思うけどのお。どうせなら、『20th Century』の略称は、『フォックス』にしたら良かったあ思うんじゃけど」
「ふん!『20世紀フォックス』やな。アンサン、意外と単純やな」
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「(アイツ、もう少しヒネリの効いたこと云えると思っていたが….まあ、考えてみたら、アイツの作るアイコラには、ヒネリなんて全くないものなあ)」
と、ビエール・トンミー氏の脳裡には、友人のエヴァンジェリスト氏作の、思い浮かべたくもないオゲレツなアイコラの数々が浮かんでいた。
(続く)
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