2023年9月23日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その254)

 


「(まあ、日本語に、日本語の省略の問題に、関心を持ち、書店で『日本語の大疑問』という本を見つけ、それを買って一気に読んだのは、ボクだし。この歳になってもボクの探究心は衰えないんだけど…)」


と思いながらも、ビエール・トンミー氏が、何故か、気落ちしたような憂いを頬に浮かべて股間に眼を落としていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、また茶化すようなiMessageが入った。



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「『やぶそば』は、薮から蕎麦が出てきたんねえ?」

「ふん!」

「いや、『やぶふん』じゃないけえ。『やぶふん』は、藪からウンコが転がし出てくることじゃろ?」

「アホンダラあ!アンサン、『やぶへび』に引っ掛けて『やぶそば』を持ってきて、ワテの話を茶化すつもりやけど、そうはいかへんで」

「いやの、『やぶそば』の蕎麦は、茶蕎麦かどうかは知らんでえ」

「『やぶそば』いうんはやなあ、まあ、説は色々あるみたいなんやけど、鬼子母神の辺りの藪の中に美味い蕎麦屋があったことから来とるんや。つまり、『やぶそば』は、『やぶへび』とおんなじように、『やぶ(藪)』の『そば(蕎麦)』ちゅうことなんや。せやから、アンサン、『やぶそば』でワテの話を茶化すことできひんのや」



「茶化しとらんけえ。ワシ、アンタから真面目に学んどるんよ。その日本語の省略法則からしたら、『かもめはかもめ』は、『かもかも』になるん?」

「はあ?『かもめはかもめ』は、文であって、モノとかコトとかやあらへんさかい、省略するもせんもないやろ」

「ええー!『かもめはかもめ』は、『研ナオコ』の歌、レコードじゃないね」

「え?『研ナオコ』?そういうたら、なんか『研ナオコ』のこと、アンサン、云うてたな」

「アンタあ、もう忘れたん?ワシ、『研ナオコ』のことに触れて、『研ナオコ』の歌の『かもめはかもめ』のことを話しとったじゃないねえ」

「あ、そういうたら…」

「それを、アンタあ、カモメは『ジョナサン』じゃとか云い出して、話が逸れていったんよ」

「ワテの方から、カモメは『ジョナサン』や、とは云わんかったあ思うが…」


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「(ボクが『かもめのジョナサン』のことに触れたのは確かだが…)」


と、ビエール・トンミー氏は、『かもめのジョナサン』が日本でもベストセラーとなった頃のことを思い出した。自分と、そして、友人のエヴァンジェリスト氏とが、20歳の頃のことである。エヴァンジェリスト氏が、20歳の頃、『都立大学』(東横線の駅名としての『都立大学』だ)の下宿で、夕食としてたい焼きを6個食した、と自慢げに語っていた頃のことである。


(続く)






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