「(『平和』ではなく『ラッパ』について言及したらしたで、アイツは、今度は、中学時代のブラスバンドの話でもし出して、その中学時代に好きだった女の子たち......なんて云うんだったか…確か、『パルファン子』さんとか『肉感的な少女』とかだったような、そんな女の子のことを話し始めるつもりだろう)」
と、ビエール・トンミー氏が、嫌々読んでいた『プロの旅人』の『ハブテン少年』シリーズを思い出し、警戒していると、友人のエヴァンジェリスト氏から、珍しくその警戒が杞憂であったことを教えるiMessageが入った。
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「『平和ラッパ』さんは、漫才師、お笑い芸人よおね。戦前から最近まで、3代の『平和ラッパ』さんがおったみたいなんじゃけど、ワシがなんとのう覚えとるんは、2代目の『平和ラッパ・日佐丸』の『平和ラッパ』さんなんよ。でも、『フォックス』の『平和』(フリート)さんとは、関係ないんよ」
「日本の漫才師と『フォックス』が関係あるわけないやろ」
「での、『フォックス』の『平和』(フリート)さんは、『関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記』いうサイトによると、なんかお父さんと折り合いが悪かったらしいいんよ。それで、母方の姓の『フォックス』(ハンガリー語じゃと、『フックス』)に改姓したんじゃと。『フォックス』さんは、ハンガリー系じゃけどユダヤ系の人で、ユダヤの平民が元々はちゃんとした名前が持てんかったんを持ってエエことになった時に、名前を購入することになって、裕福じゃった父方は、値段の高かった『平和』(フリート)を買い、裕福でなかった母方は、格安の『狐』(フックス)を買ったけど、結婚しても、夫婦の間に身分格差みたいなんがあって、妻に対して(つまり、『フォックス』さんのお母さんに対して)横柄な父親を嫌になったみたいなんよ」
「ワテんとこなんか、家内に絶対服従やけどな。ワテ、アイスクリームは、ハーゲンダッツが好きやねん。でも、高価なハーゲンダッツはイトーヨーカドーがハッピーディの時に、それもたまにしか買うてもらえん。もっと安いグリコのジャイアントコーンならなんとかお許しが出るんや」
「ワシなんか、ジャイアントコーンもごく偶に女房が買ってきて食べさしてくれるだけで、ハーゲンダッツを食べるんなんか、もう夢のまた夢じゃ」
「ワテ、たまに家内に隠れてハーゲンダッツを食べた時は、食べガラをゴミ箱に捨てる際にやな、家内に見つからんようにゴミ箱の底の方に捨てんとアカンのや」
「そりゃ、大変じゃのう。でものお、話逸らさんでや」
「アンサンに云われとうないで」
「ええねえ、要するにじゃねえ、『フォックス』さんのお父さんは、奥さんに対して横柄で、『フォックス』さんは、その父親の横柄さへの嫌悪から、母方の『フォックス』に改姓したいうようなことが書いてあるんよ」
「アンサン、そないなサイトよう見つけてくるもんやな、たかが『20世紀フォックス』の話題の為だけに。あ!せや、ワテ、アンサンと元々、『20世紀フォックス』のことなんか話ししとらんかったんや。何、話しとったんや?」
「しっかりしてえや。アンタ、やっぱりボケてきとるんじゃないん?『トニセン』のことを話しとったじゃないねえ」
「おお、せや、せや。んん?いや、待ちなはれ。なんで、ワテ、『トニセン』のことなんか話さなあかんかったんや?」
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「(そうだ、そうなんだ。ボクは、『トニセン』のことなんか話したくないどころか、『トニセン』なんて、アイツから聞くまで存在さえ認識していなかったんだ。なのに、どうして…?)」
と、ビエール・トンミー氏は、自らの脳の襞を1枚1枚めくるように、記憶を遡ろうした。
(続く)
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