「(いやいや、絶対にイヤだが、でも、本当に、アイツのケツの穴から手ぇ突っ込んででも、アイツの奥歯をガタガタ云わせてやりたい!)」
と、ビエール・トンミー氏が、自家撞着的な思いに駆られていると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から、その思いを読んだかのようなiMessageが入った。
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「しょうがないのお。アンタあ、本当にワシのケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ云わせそうじゃけえ。もうちゃんと説明するでえ」
「最初からちゃんと説明してさらせ!」
「『村井勉』さんは、ワシの父親が『トーヨー』を定年退職した後に、『トーヨー』に副社長で入ってきて、『トーヨー』の経営を立て直した人なんよ」
「せやったら、最初からそう説明したらエエがな。でも、それが、アンサンのお父はんの飲むビールが『キリンビール』やったあ、いうこととどう関係あんねん?」
「おお、ようよう話が戻ってきたのお」
「何が、ようよう、やあ!」
「アンタも『キリン』派なんじゃろ?」
「ああ、ビールは、『キリン』しか飲んだことなかったで。最初は、『ラガー』、ちゅうか、『ラガー』の大中小、これが『キリンビール』の大部分やったな。ワテが、社会人になった頃や。その後は、『一番搾り』やな」
「やっぱり元々は、『ラガー』好きなんじゃね。さすがラグビー・『俄か』ファンじゃね」
「アホか!ワテはワールドカップの時だけラグビー・ファンになる『俄か』ファンなんは確かやけど、『ラガー』と『ラガー』の違いくらいは分ってんねん」
「『ラガー』と『ラガー』の違い?アンタあ、また訳の分らんこと云うのお」
「五月蝿い!訳の分らんことやなんて、アンサンから云われとうないで。よう聞けえや。エエか、ラグビーを意味する『ラガー』は、『rugger』で(あ、ここで間違えんやないで。『ラガー』のことをラグビーの選手みたいな意味で使うことあるみたいなんやが、それ、ちゃうで。『rugger』は、ラグビーのことなんや)、ビールの『ラガー』は『Lager』なんや。『ラガー・ビール』は、『貯蔵工程で熟成させたビール』のことなんやで」
「ほうなんねえ。ワシ、てっきりラグビー選手が試合の後、好んで飲むビールのことかあ、思うとった」
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「(怪しい。怪しいぞ。ビールの『ラガー』の意味は知らなくても、ラグビーの『ラガー』とは関係なきことくらいは、アイツなら分っていたはずだ)」
と、ビエール・トンミー氏は、片眉だけを顰めることで、警戒心を顕にした。
(続く)
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