「(だけどお…ボクの若い頃、『合コン』なんて言葉なかったんじゃないかなあ?まあ、言葉は別にしても、『合コン』のようなものに行ったことはあったかなあ?)」
と、ビエール・トンミー氏が、自分が若い男女と酒席で歓談する姿を無理に想像しようとしていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、勿体を付けたiMessageが届いた。
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「あの時の『合コン』じゃあ、『お持ち帰り』はせんかったん?」
「あの時の『合コン』て?」
「『そよかぜ』よおねえ」
「『そよかぜ』いうたら、『虫娘』、つまり、アンサンの娘やないか?アンサンの娘、結婚前、自分の部屋に虫がいたら、別の部屋にいてるアンサンにiMessageで『虫』と一言だけメッセージを入れてきたんやろ?虫退治せえ、いう意味やったんやろ?」
「ああ、iMessageが来たら、飛んで行ったけえ」
「そしたら、アンサン、『へい!』云うて、娘の部屋に行って、虫退治したら直ぐに、娘はアンサンに『早く行け!』ちゅうて、アンサンを奴隷にしてたケシカラン娘やろ?」
「確かに、ワシは奴隷じゃった」
「でも、アンサンの実家近くのおばあさんに、その娘は、『そよかぜ』さん、と云われてたそやないけ」
「ほうなんよ」
「『そよかぜ』みたいに爽やかややいうことやったんやろ?『虫娘』なのに、『そよかぜ』さんて、ちゃんちゃら可笑しゅうてヘソで茶が沸くで」
「沸かしてみんさい」
「その『虫娘』とワテが、なんで『合コン』せなあかんねん?間違うて、『虫娘』と結婚でもすることにでもなってたら、アンサン、ワテのお義父はんいうことになったんやで」
「アンタあ、妄想もいい加減にしんさいや!」
「アンサンが、『虫娘』のこと云い出したんやんか」
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「(そうだ、そうなんだ。いつもアイツの方から、話が脱線するようなことを持ち出してきておいて、脱線したのをコッチのせいにするんだ)」
と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏に対する抗議を尖らせた口で示した。
(続く)
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