「(まあ、どうして、『McIntosh』を『Macintosh』に変えたのか、といっても、どうせ、大した理由もなく、『Macintosh』の方が格好いいとか収まりがいいとか、そんな理由だったんだろう。でも、アイツは、今度はどう誤魔化してくるつもりだ?)」
と、ビエール・トンミー氏が、友人であり、今は『敵』でもあるエヴァンジェリスト氏が放ってくるであろう次の『手』を読もうとしていると、エヴァンジェリスト氏は、先ず、搦め手からの攻撃iMessageを送ってきた。
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「アンタあ、いい加減にしんさいや。『ダスキン』はん、『ダスキン』はん、と失礼じゃろ。『Macintosh』のプロジェクトを始めて、その名付け親なんは、『ダスキン』さんじゃのうて、『ジェフ・ラスキン』じゃけえね」
「うっ…ワテ、Macには興味あらへんさかい、Macに関係した人間の名前なんか、『スティーブ・ジョブズ』くらいしか知らんし、それ以外、覚えるつもりあらへんのや」
「先客あり、いうことなんよ」
「は?先客?」
「『フランク』さんが、おったんよ」
「『フランク』さん、て誰や?どこにおったんや?」
「間違えんさんなよ、おったんは、有楽町じゃないけえね」
「『じゃない』所なんか云わんでええ。あ!『有楽町』で『フランク』…『有楽町で逢いましょう』の『フランク永井』やな、また、ツマラン展開に持ってくやないか。エエ加減にしいや」
「じゃけえ、有楽町じゃないけえね、云うたじゃろうがいねえ。『フランク永井』でも『トランク重い』でものうて、『セロ弾きのフランク』じゃけえ」
「ほんまシャーないことばっかし次々と繰り出してくんなあ。要するに、『セロ弾きのゴーシュ』やあらへん『セロ弾きのフランク』はんは、『セロ』つまり『チェロ』の奏者なんやな」
「なんねえ、アンタ、『フランク・H・マッキントッシュ(Frank H. McIntos)』さんのこと、知っとんたんねえ」
「知るかいな」
「ほうなんよ、『フランク』さんは、『チェロ』の奏者じゃったんじゃけど、音響機器メーカーも立ち上げて、その会社名を「マッキントッシュ・エンジニアリング・ラボラトリー社(McIntosh Engineering Laboratory,Inc.)』にしたんよ。その後で、会社名は、『マッキントッシュ・ラボラトリー社(McIntosh Laboratory,Inc.)』に変えたんじゃそうじゃけど、要は、もう『McIntosh』いう会社があったけえ、『McIntosh』いう名前を使う訳にはいかんで、Appleは、『マッキントッシュ』を『Macintosh』にしたんじゃと」
「なんや、そういうことやったんかあ。…え?あれ?」
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「(そうだ、そうなんだ。どうして、ボクは、Appleのパソコン『マッキントッシュ』が、『McIntosh』ではなく『Macintosh』である理由を知って、納得しているんだ?)」
と、ビエール・トンミー氏は、ベッドサイドの本のラックにしまったままの『MacBookAir』へと眼を向けた。
(続く)
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