2023年10月16日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その277)

 


「(ああ、いかん、いかん。こうやって、またアイツに誤魔化されるんだ)」


と、ビエール・トンミー氏は、気を取り直して、アイツこと友人のエヴァンジェリストから、新たな混乱を生じさせるiMessageが送られてきた。



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「でも、さすがのアンタも、『佐佳枝亭』をただ和食の店としか見破れんかったんじゃね」

「え?和食の店やあらへんのか?」

「広い意味では和食の店じゃけど、ジャンルでいうと、蕎麦屋さんなんよ」

「まあ、和食の店でも蕎麦屋でもどっちゃでもエエがな。要するに、天皇はんは、泊ったホテルの近くにあるそのナントカ亭に行って、カツ丼食べはったんか?」

「いや、天皇が、『佐佳枝亭』に行ったかどうかは知らん。それに、あのカツ丼は、『佐佳枝亭』じゃのうても、福井じゃたっら、まさに普通にあるみたいじゃけえ」

「おお、せや、せや。ほんまの問題は、そのナントカ亭やないで。カツ丼や。普通やあらへんカツ丼や」

「出張で初めて福井に行って、お客さんの所に入る前に昼食を摂ろうと思うて入ったんが、『佐佳枝亭』じゃったんよ。で、ワシ、カツ丼好きじゃけえ、カツ丼を頼んだら、とんでもないモンが出てきたんよ」

「おお、普通やあらへんカツ丼やな」

「アンタあ、よう聞きんさいや。『普通やあらへんカツ丼』云うたら、福井の人にどやされるで。福井の人たちにゃあ、それが『普通のカツ丼』なんじゃろうけえ」

「でも、卵で閉じた普通のカツ丼とはちゃうカツ丼やったんやないんか?」

「おお、やっぱり洞察力がすごいのお。そうなんよ。ソースがかかかったトンカツがご飯の上に乗ったモンが出てきたんよ」

「あ~あ~、『ソースカツ丼』やな」

「なんねえ,アンタあ、『ソースカツ丼』知っとったん?」

「ソースっよ」



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「(しまった!くだらない親父ギャグを云ってしまった)」


と、ビエール・トンミー氏は、誰も見ていないのに、iPhone14 Proを持たぬ左手で、自らの頭をポリポリと掻いた。


(続く)






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