2023年12月6日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その328)

 


「(アイツ、また『お化けフォーク』とか『ゴースト・フォーク』と云って、話を脱線させようとしたんだろうが、自分で『モアイ』なんて云ってしまって、墓穴を掘ったな。ふふ)」


と、ビエール・トンミー氏の勝ち誇りが、両眼の輝きに現れた時、その輝きを掻き消すようなiMessageが友人のエヴァンジェリスト氏から入った。



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「ああ、そうよおねえ。アンタあ、しっかりしてえや。ワシら、『モアイ』のことを話しとったんじゃけえね」

「ええー!なんやてえ!アンサンが、話を脱線させたんやないかあ!」

「確かに、『モアイ像』は大きいけえ、『新島』さんが、渋谷まで運んでくる時も気を付けんと、東横線か山手線か知らんけど、脱線しかねんかったんじゃろうねえ」

「それや!『新島』や!ワテ、アンタは2つ、間違うてるで、と云うたやろ。先ず、渋谷にあるんは、『モヤイ像』であって『モアイ像』やあらへんいうことや。で、もう一つ間違えとんのは、渋谷の『モヤイ像』を建てたんは、『新島』はんいうお人やないちゅうことなんや。『新島村』なんや」

「『新島村(そん)』さんて誰なん?『新島襄』の親戚か子孫なん?」

「このドアホがあ!『新島』はんいうお人やないちゅうてるやろ」

「ああ、すまん、すまん。新『島村(しまむら)』なんねえ。ファッションセンター『しまむら』の新店舗なんじゃね。ワシ、『しまむら』のことはよう知らんかったけえ、渋谷に『しまむら』ができたんは、しらんかったんよ。『しまむら』の渋谷店開設記念に『モアイ像』を建てんじゃね!」

「惚けたふりすんのもエエ加減にしいや。『新島村』は、地方自治体の『村』や。『伊豆諸島』の『新島』のこと云うてんのや。『新島』が、東京都に移管されて100年経ったんを記念して、『新島』から渋谷区へ寄贈されたんが、『モヤイ像』なんや」

「あ、そうじゃあ。『新島』は『伊豆諸島』なのに、つまり、『伊豆』なのに、なんで、東京都なん?『伊豆』いうたら、ワシ、なんか神奈川県みたいな感じもするけど、実は、静岡県なんじゃろ?」

「『伊豆半島』は、静岡県なんやが、『伊豆諸島』は、東京都やな」

「おみゃあ、それはおかしいズラ」

「は?どねしたんや?広島弁、棄てたんか?」

「『伊豆』いうたら『熱川』で、『細腕繁盛記』じゃろう。『冨士真奈美』演じた『正子』は、牛乳瓶の底みたいに厚い眼鏡をいじりながら、『おみゃあ!』とか『ズラ』とか、静岡弁を云いまくっとったじゃないねえ」



「あんなあ」


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「(『細腕繁盛記』は、両親が見ていたから、ボクも見てはいたけど…)」


と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏の話のずらし方に辟易を通り越したものと感じながらも、『新珠三千代』の『銭の花の色は清らかに白い』というドラマのオープニングのナレーションを思い出していた。


(続く)






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