「(でも、女たちは、『くすぐる』と、『ん、もうー!』と云いながら、悦んだものだったなあ)」
と、ビエール・トンミー氏が、その時、微かに『異変』の生じた自らの股間に視線を落とした時、友人のエヴァンジェリスト氏から、『異変』を鎮めさせる意味不明なiMessageが届いた。
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「『銀じい』を演じた役者も間違えんさんなよ」
「はあ?間違えるも間違えんも、そないなこと、どうでもエエがな」
「『サザエさん』の弟じゃないけえね」
「はっ!どうでもエエがな。けど、面倒やから云うたるけど、『カツオ』やないんなら、『マグロ』かいな?」
「アンタあ、ワシをバカにしとるん?どこの世界に『マグロ』いう名前の役者がおるん?いや、おった!役者じゃないけど、『下関マグロ』と『谷口鮪』いうんがおるらしいでえ」
「どっちも知らへん」
「『下関マグロ』は、フリーライターで、友だちでやっぱりフリーライターの『北尾トロ』が、『トロ』いうペンネームをつけたけえ、『マグロ』にしたんじゃと」
「あんなあ、その『マグロ』も『トラ』も知らへんし、どうでもエエがな」
「ワシも知らん思うとったんじゃけど、『北尾トロ』は、『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』いう裁判の傍聴マニアとしてのエッセイを書いとって、2009年に日本テレビでドラマ化されたんよ。向井理主演じゃ。ワシ、そのドラマ、面白う見とったこと思い出したんよ」
「ああ、アンサン、知り合いがほんまの刑事事件の被告になって、その婚約者と一緒に、弁護士と弁護方針の協議したりして裁判対策しとったんやったなあ。でも、やっぱり、『マグロ』も『トラ』もどうでもエエがな」
「『谷口鮪』は、『カナブーン』なんじゃと」
「はああ?もうほんまにどうでもエエことやけど、『マグロ』(魚)が『カナブン』(虫)やなんて、アンサン、ますます滅茶苦茶やで」
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「(はああ…『カツオ』じゃないなら『マグロ』か、なんて余計なことを云ってしまったあ)」
と、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏の嬉々とした姿を想像し、自らの失態を深く反省した。
(続く)
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