2024年1月3日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その356)

 

「(それにしても、なんで、アイツから昔の『芝居小屋』のことを聞かされないといけないんだ!いや、そもそも、なんで『萬屋錦之介』の話になっているんだ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、特に思い浮かべたくもない『萬屋錦之介』の顔を思い出していると、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から、彼自身と同じようにくどいiMessageが届いた。



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「アンタあ、『萬屋錦之介』が元は『中村錦之助』じゃったこと知っとるじゃろ」

「知っとるが、そないなこと、どうでもエエ!」

「『中村錦之助』は、映画俳優になる前は歌舞伎役者で、本名は、『小川錦一』じゃったんじゃけど、『中村錦之助』の歌舞伎の『小川家』は、初代の『中村歌六』さんが大元じゃけえ、屋号は『播磨屋』じゃったんよ。あ、初代の『中村歌六』さんが、もう説明したけど、大坂の呉服商三井越後屋の番頭の『丹波甚助』の子から『播磨屋作兵衛』いう『播磨』出身の人の養子になった人のことなんよ」

「せやから、そないなこと、どうでもエエ、云うてるやろ。それに、説明すんなら、『播磨屋作兵衛』いう『播磨』出身の人の養子になった人みたいな云い方せんと、初代の『中村歌六』と最初から説明したらえかったやろがあ」

「での、1971年に『中村錦之助』の『小川家』が『播磨屋』から独立する時に、屋号を『萬屋』にしたんじゃと。『萬屋』は、『かめ』さんから来とるんよ」

「は?『かめ』?」

「あ、間違えんさんなよ。アンタの『凶器』とは関係ないけえ」

「アホか!誰が間違えんのや!

「『六郎』とも関係ないけえ」

「はっ?『六郎』?アンサン、子どもの頃、『六郎』ちゅう亀でも飼うてたんか?」

「『六郎』は、亀じゃないけえ。『六郎』は、亀を飼うとったんよ。無類の亀好きで、『ゴンベエ』さんに亀の帽子を作ってもろうたんよ」



「今度は、『ゴンベエ』はんかいな。誰のことや?意味不明やで」

「『ゴンベエ』さんも、自分が誰か分らんかったよ」

「はっ!」


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「(アイツ、自分こそ、自分が何者か分ってないんじゃないのか?)」


と、ビエール・トンミー氏は、自分にはやや劣るものの相当に頭脳明晰なアイツこと友人であるエヴァンジェリスト氏のイカレ具合に、エヴァンジェリスト氏の顔の中心に暗い深淵を見る思いがした。


(続く)






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