「(相手の批判を肯定返しすることで、批判を自分に向けられたものではなかったかのようにしようとしするアイツのレトリックに騙されはんせんそ)」
と、ビエール・トンミー氏は、自身の戦闘モードを、鼻腔の拡大で示しながら、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に反撃のiMessagを送った。
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「要するに、アンサンが云う『やっさん』はんは、『早坂暁』とは関係あらへんのやろ。アンサン、関係ないことばっかし云うとって、ワテにそのことを指摘されたら、『そうなんよ』と他人事見たいししょう思うても、そうはいかへんで」
「え?『早坂暁』が関係ない?」
「『早坂暁』が書いたドラマの刑事の役を『高倉健』がした云うても、アンサンが云う刑事の『やっさん』は、『高倉健』やあらへんのやろ?」
「そうでえ」
「せやさかい、『早坂暁』は関係あらへんやないかあ」
「でものお、『早坂暁』は、『必殺仕置人』のオープニングのナレーションの作者じゃけえ」
「見たことはないけど、『必殺仕置人』くらい、ワテでも知ってるで。『必殺仕置人』は時代劇やろ。刑事なんか出てへんやろが」
「『あたりまえだのクラッカー』じゃ」
「またそうやって、話を別の方に持って行って誤魔化そうとしてんのやな」
「何、云うとるん。『あたりまえだのクラッカー』いうたら、誰ねえ?」
「ああ、『藤田まこと』やな。『てなもんや三度笠』や。アレは、ワテも見てたで」
「『藤田まこと』は、『必殺仕置き人』ので主演したけえ、『早坂暁』と関係ないことないしし、『藤田まこと』は、『てなもんや三度笠』で、『あんかけの時次郎』、つまり渡世人じゃったじゃろ」
「まあ、それはそやな」
「で、『藤田まこと』は、『はぐれ刑事純情派』で『安浦刑事』、つまり、刑事の『やっさん』じゃったんよ」
「えろう回りくどう説明してきたんやな。でも、もう何の為に、その『やっさん』のことが出てきていたんか、忘れてもうたで」
「しっかりしてえや。『やっさん』が『はるちゃん』の同僚じゃったけえよおね」
「つまり、その『はるちゃん』はんは、婦人警官なんやな。でも、それが何なんや?」
「『はぐれ刑事純情派』で婦人警官『はるちゃん』こと『田崎晴子』を演じた『岡本麗』が、『福岡県立嘉穂東高等学校』出身なんよ」
「ああ、また『福岡県立ナンチャラ高校』が出てきたで。要するに、『はぐれ刑事純情派』の婦人警官『はるちゃん』こと『田崎晴子』はん、ちゅうかその役を演じとった『岡本ナンチャラ』はんが、『福岡県立ナンチャラ高校』の出身やさかい『嘉女』と関係ある、云いたいんやな。『福岡県立ナンチャラ高校』の前身の女学校の略称が『嘉女』なんやろ」
「おお、ようよう、話を『嘉女』まで戻してくれたんじゃね」
「あ~あ」
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「(もう怒る気もしなくなってきた)」
と、ビエール・トンミー氏は、脱力感から両肩をトスンと落とした。
(続く)
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