「(それにしても、『貝』と聞いて、『貝殻ビキニ』を思い出すなんて、アイツは、やっぱりオゲレツ野郎だ)」
と、ビエール・トンミー氏が、微かに懐かしい『異変』が生じていた自らの股間を、iPhone14 Proを持たぬ左手で撫でるように鎮めながら、あらためてアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に呆れていると、そのエヴァンジェリスト氏の方から、逆に呆れたと云わんばかりのiMessageが届いた。
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「それにしてものお。アンタあ、ワシ以上のオゲレツじゃねえ。ワシは、『貝殻ビキニ』くらいしか思い出さんかったのに、アンタあ、『貝』を『アレ』そのものと思うたんじゃけえ」
「いや、違うんや。さっきも云うたように、アンサンがそないに思うんやないか、と思うただけなんや」
「あのなあ、『マドレーヌ』さんに失礼でえ。『マドレーヌ』を作った『マドレーヌ』さんが、『マドレーヌ』の形を『貝』というか『ホタテ』にしたんは、もっと崇高な心からなんじゃと思うんよ」
「アンサンの口から『崇高』ちゅう言葉が出てくるとはのお」
「あ、間違えんさんなよ。『崇高』いうても『崇徳高校』のことじゃないけえ」
「あんなあ、オゲレツ論議の中に『崇徳高校』出してくんのは、今や進学実績で『広島皆実高校』をも凌ぐらしい『崇徳高校』に失礼やで。それに、『崇徳高校』は仏教系の、まさに『崇高』な学校やろ」
「アンタあ、自分の母校の『広島皆実高校』を卑下しんさんなや」
「ちゃう、ちゃう!『広島カイジツ高校』なんて知らへん!」
「惚けても遅いけえ。それに、『広島皆実高校』は、去年(2023年)、サッカーの『高円宮杯広島1部』で、『崇徳高校』に『4-0』で勝っとるんよ」
「いや、問題はそういうことやないやろ」
「そうなんよ。問題はそういうことじゃないんよ。『ホタテ』は、仏教の世界で『崇高』なんじゃのうて、『キリスト教』の世界で『崇高』なんよ」
「へっ」
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「(また、まやかしの肯定返しをしてきおった)」
と思いながらも、ビエール・トンミー氏は、友人のエヴァンジェリスト氏が持ち出してきた『崇徳高校』の話に乗ってしまったことを後悔した。
(続く)
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