「(『失われた時を求めて』は、そう、読んだことはないが、『マドレーヌ』を紅茶に浸して食べる場面なんて、やはりフランスな感じだなあ)」
と、ビエール・トンミー氏が、遠い昔(19991年だ)、新婚旅行で行ったパリの様子を思い出していると、友人のエヴァンジェリスト氏からのiMessageで、日本の自宅の自分の部屋に引き戻された。
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「ほいで、アンタあ、今、『マドレーヌ』、家にあるん?」
「あらへんがな。『ベルグの4月』にでも行けば買えるんやろけど」
[参照:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その367)]
「え?アンタあ、わざわざ、『マドレーヌ』を買うのに、4月まで待って、それも『ジュネーブ』まで行くん?」
「へ?何、云うてんねん?意味分らへんで」
「クルマで1時間くらいで『ジュネーブ』に行けるみたいじゃけえ、『トラさん』も行ったかもしれんねえ」
「『男はつらいよ』にスイス編なんかあったんか?『寅さん』は、海外に行ったんかいな?」
「スイス編じゃのうて、第41作の『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』は、オーストラリア編じゃったみたいで、『ウイーン』に行ったんよ。自殺しようとした男を諭したことで、その男に慕われて、『ウイーン』に一緒に行ってえや、と頼まれたんじゃと」
「へええ、それで『ウイーン』に行ったんかいな」
「『寅さん』は、『ウイーン』を『湯布院』と聞き間違えて、『ウイーン』行をオッケーしたんじゃと。『寅さん』は、第30作の『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』で湯布院の『湯平温泉』に行ったこともあるし、温泉に入れてエエ思うたんかのお」
「『ウイーン』を『湯布院』と聞き間違えるなんて、まるで、アンサンやな。まあ、アンサンのは、聞き間違えたんやのうて、聞き間違えたフリやけど」
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「(ボクは、『お笑い』なんか興味ないし、見ないけど、聞き間違えからドタバタが起きる、っていうのは、『お笑い』の常套手段なんだろう)」
と思うビーエル・トンミー氏の眼は、ここ最近の(2024年1月中旬だ)寒さのように冷ややかであった。
(続く)
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