「(あ!ダメだ。くだらんアイツの戯言なんか相手にしちゃ)」
と、ビエール・トンミー氏は、iPhone14 Proを持たぬ左手で股間を畳んでしまうような仕草を取りながら、椅子に座った自らの姿勢を正し、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏にも『姿勢』を、生きる『姿勢』を正すよう求めるiMessageを送った。
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「あんなあ、くだらんことばっかし云うてたらアカンで。アンサンも、来月にゃあ(2024年4月で)70歳になるんやで」
「そうかあ…70歳になろうとしとるのに、くだらんことばっかし云うとるワシは、哀れなモンなんじゃろうか?」
「ああ、哀れも哀れ、大哀れや。…あ、せや!『哀れなるものたち』や!」
「『…たち』?複数形じゃね。ワシの他にも哀れなもんがおるん?」
「映画や。ワテ、先週、また映画観たんや。『哀れなるものたち』ちゅう映画や。つい一昨日(日本時間で2024年3月11日)、アカデミー賞も幾つかとったばかりや。ワテが観たんは、アカデミー賞受賞前やけどな」
「ああ、『Poor Things』じゃね」
「アンサン、また急いでデジタル・ハンターしたんやな。せや、現代がそれの、その映画や」
「なんか知らんが、『Poor』じゃなんて、『貧乏』虫に巣くわれとるワシみたいな人間を描いとるん?」
「『貧乏』ちゅう意味やあらへんけど、ああ、『Poor』は多分、『可哀想な』ちゅうような意味で、まさにアンサンに向けたと思うてもええ言葉かもしれん」
「アンタあ、やっぱりワシの友だちじゃあ。この歳になっても『スーパー・マン』として日々、最低賃金で肉体労働に励まんと生活できんワシを可哀想に思うてくれとるんじゃね。ワシ、泣けるで」
「勝手に泣いときい」
「Blogの読者が一向に増えんことも、可哀想に思うてくれとるん?」
「ああ、あのツマランBlogやな。お、せや。『哀れなるものたち』も、最初はツマランと思うたんや。映画見とる最中から、『ケッタイな映画やな。はよう終わらんかいな』と思うて、途中で少し寝たんや」
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「(映画を観に行って寝てしまったことなんてなかったのに…評判がいいから選択した映画だったけど、失敗したかと思った)」
と、ビエール・トンミー氏は、死ぬ時とはこんなものかと思うような寝落ちを日比谷の『TOHOシネマズ』の席でしたことを思い出した。
(続く)
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