「(ウチの『天窓』がベルギー製だったことは、後になって、スイッチに『VELUX』と書いてあって調べて、初めて知ったんだ。スイッチの説明は、日本語と英語だったんだが)」
と、ビエール・トンミー氏は、『VELUX』の小洒落たスイッチを思い出し、『VELUX』とはどんなメーカーか調べたことも思い出し、今になって気付いたことを友人のエヴァンジェリスト氏にiMessageで送った。
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「ウチの『天窓』は、ベルギー製の高機能で小洒落たもんなんやけど、その分、修理代金は高うつきそうなんや」
「『天窓』いうだけあって、修理代金も高いところにあるんじゃろうねえ」
「冗談云うてる場合やないねん。ワテ、『天窓』付けた時、『どーせ付けるなら、雨天感知機能付けたろ』と思って、雨が降ったら自動で閉まる機能をオプションで付けたんや。けど、後々のメンテナンス費用は、その分高いはずやねん。複雑なモンは壊れやすい、という考えは全くなかったんや」
「ワシも『雨天感知機能』欲しいのお。スーパーのカートやカゴの整理の仕事行く時、雨降ると大変なんよ。じゃけえ、雨が降ってきたら、自動で、ワシの体にカッパ(レインウエア)が装着されるようになったら嬉しんじゃけど」
「『天窓』は快適やけど、若気の勢いで後先考えんとオプション付けてまうと、年数が立って(その時は老後の年金生活や)、高額のメンテナンス費用に悩むことになるんや」
「まあ、要するに金じゃね。アンタ、本当のところは、使い切れん程の金は持っとるんじゃろうが、この際、アンタも、アンタんとこのシルバー人材センターに入会して、スーパーのカゴやカートの整理とパソコン指導の仕事始めてみんね?で、金稼いで、修理したらエエんよ」
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「(ふん。アイツ、こっちが何を話しても、自分のことに話を持っていこうとしやがる)」
と、ビエール・トンミー氏は、友だちの顔をして、こちらの話に相槌を打ちながらも、自分の話のネタを考えつ心ここにあらずな様子のアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏を思い描き、嫌悪から口の端を歪めた。
(続く)
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