「(だけど、今は、全く別の意味で、いや、全く逆の意味で、あの『部分』は制御不能なんだ…)」
と、ビエール・トンミー氏が、独りいる自室で項垂れて、何を話していたのかも忘れていると、話を逸らせてきたはずだった友人のエヴァンジェリスト氏から、我を取り戻させるiMessageが入ってきた。
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「でも、新しいEクラスは暴走させたらいけんよ」
「お!せやった、新しいEクラスや!ワテ、今回のEクラス購入は、『冷静に血迷って』決定した、云うたんや」
[参照:チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その525)]
「ほうよねえ。アンタあ、しっかりしてえや。ワシ、アンタが、Eクラスを購入するのに、どう『血迷うた』んか、早う知りたいのに」
「いや、アンサンが直ぐに話をあらん方向に持っていくんやないか。それに、また今度は、どう『血迷うた』んか、早う知りたい、やなんて、なんか怪しいで」
「ワシ、アンタのベンツEクラス購入のことを『アラン・ケイ』に話したりせんけえ」
「『アラン・ケイ』?ほら、また来たで。また、訳の分からんこと云い出しよって」
「なんねえ、アンタの方が、話をアランの方に持っていくんじゃないかあ、云うてきたんじゃないねえ」
「ワテは、『あらん方向に持っていくんやないか』と云うたんや。『話をアランの方に持っていく』なんて云うてへん。アンサン、直ぐに、書き文字を聞き間違えてみせるいう摩訶不思議な特技を持ち出して来んなあ」
「あれ、ほうじゃったん。ワシ、『あらん』と聞いたら、そりゃ、敬愛する『アラン・ケイ』に思いが至ってしまうんよ。すまんのお。アンタ、『アラン・ケイ』にのことは知っとるじゃろ?」
「知らん、知らん。知らへんし、やからといって、『アラン・ケイ』はんが誰か、説明もいらへんで」
「『アラン・ケイ』が、『パーソナル・コンピューター』いう概念を生み出した『『パーソナル・コンピューターの父』と呼ばれる存在じゃあ、云うことは説明せんで」
「もう説明しとるやないか!」
「ワシが、説明するまでもなく、『プロの旅人』で何回も『アラン・ケイ』のことは採り上げられとるじゃろ」
[参照]
【牛田デラシネ中学生】変態の作られ方[その212]
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「(アイツ、また、『プロの旅人』を持ち出してきやがった)」
と、ビエール・トンミー氏は、隙間のないところにも手を抉じ入れてくるアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のぬるっとした手が、自らの脇に入ってくる感を覚え、思わず、身を引いた。
(続く)
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