「(いや、アイツのことだ。オプションのことなんか、どうでもいいんだ。そうか、ボクが云った『強欲』、『理性が無くなる』という言葉から、またオゲレツなことを云おうとしているんだな)」
と、ビエール・トンミー氏が、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏のやり口を予想していると、その予想通り、というか、予想を超えたiMessageをエヴァンジェリスト氏が送ってきた。
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「ああ、アンタあ、『埋め』とうなったんじゃね!」
「そやけど、なんや、その『埋め』ちゅう表現は?怪しいで…あ!」
「アンタあ、若い頃から、『穴』があると『埋め』とうなったもんじゃったんじゃろう?」
「ヤメレ、ヤメレ!アンサン、オゲレツにもほどちゅうもんがあんのやで」
「おや?アンタあ、『穴』があると『埋め』とうなる性癖があるんじゃないん?」
「それは、まあ、否定はできひんけど、『穴』があると『埋める』ちゅうのは、ちーと直截的過ぎるがな」
「アンタあ、『穴』があると、舌舐めずりして、飛びかかるんじゃなかったん?」
「なんで、知ってんのや?いや、その『舌舐めずりして』もオゲレツ表現やで」
「アンタあ、なんで『穴』があると『埋める』んかいうたら、そこに『穴があるから』ちゅうくらいなんじゃろ?」
「まあ、最近も、その気はあんのやけど、どうも体の方が…あ、何、云わせんねん!もう、ほんまオゲレツは、エエ加減にしいや」
「アンタあ、さっきから、オゲレツ、オゲレツ云うとるけど、『穴埋め』問題を解くんの、どこがオゲレツなん?」
「え?『穴埋め』問題?」
「ほうでえ。アンタあ、試験で『穴埋め』問題解くん、得意じゃったじゃろ?」
「へ?試験のことか」
「ほうよねえ。アンタあ、何の『穴』を『埋める』こと、考えとったん?あ、まさかあ!?」
「ちゃう、ちゃう、ちゃうで!」
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「(チクショー!アイツ、引っ掛けやがったな!)」
と、ビエール・トンミー氏は、文字通り、歯軋りをした。
(続く)
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