「(高速道路のオシッコのことは兎も角、さすがにプラモデルの『キャロル』にオシッコをかけたりはするもんか!)」
と、ビエール・トンミー氏は、違和感を覚えた尻をまた椅子につけ、言葉尻ばかりとらえてくる友人のエヴァンジェリスト氏に向け、怒りのiMessageを送った。
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「エエか、聞いとくんなら、ワテが、プラモデルの『キャロル』にオシッコでもかけたら良かった、云うたことをちゃんと覚えとくんや。それは、つまり、プラモデルの『キャロル』にオシッコでもかけてへん、ちゅうことやで。実際にはかけてへんさかい、『かけたら良かった』ちゅう表現になんのや。フランス文學修士様なら分るやろ?」
「そうなんよ、フランス文學修士じゃけえ、そこんとこ、よう理解できんかったんかもの」
「はあ?理屈に合わんこと云いよるで。フランス文學修士やさかい、言葉の理屈ちゅうもんがよう解るんやないか」
「じゃけえ、ワシ、日本文學修士じゃのうて、フランス文學修士じゃけえ、フランス語で云うてくれたんじゃったら、理屈理解できたかもしれんのんよ」
「ああ云うたら、こう云う、いう奴っちゃな。でも、、アンサン、東京日仏学院の『ディクテ』を逃亡した男やろが」
「うっ....うっ....問題は、そういうことじゃないんよ。アンタ、クルマのプラモデルの『キャロル』にアホしたんじゃろ?どうようなアホしたんか、いい加減説明しんさい!」
「おっ、せやった。それや、それやで、ワテが、勿体つけながら云おうとしたんは」
「ゴジラみたいな怪獣になったつもりで、プラモデルの『キャロル』を踏み潰したんじゃあなかったよのお」
「と、アンサンがボケてきたさかい、ボケてたんは、小学生のワテなんや、と云うてもうたことから、ワテが、寝惚けてトイレに行ったつもりでプラモデルの『キャロル』にオシッコでもかけたとか、かけんかった、とかくだらん話になってもうたんや」
「アンタあ、いい加減、勿体つけるんやめんさいや」
「ほなら、云うで。ワテ、プラモデルの『キャロル』を七輪(!)の上ち何故か置いてて溶かしてしもうて、『しもた!』と後悔したことがあんのや。何で七輪の上に置いたんやろ。ワテはアホやったんやろか。そや、アホやったんや」
「うーむ。アンタ、『遠藤周作』並みのアホじゃったんじゃね」
「は?ここで、なんで『遠藤周作』なんや?」
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「(また、話を逸らしてきたな。でも、本当、『遠藤周作』に何の関係があるんだ?)」
と訝りながら、ビエール・トンミー氏は、スコセッシ監督の映画『沈黙』を思い出していた。勿論、その原作者が、『遠藤周作』であったからだ。
[参照]
「あなたは『教祖』なのか?」【週刊聞醜・緊急質問状】
『沈黙』を『遠藤周作』を語る【エヴァンジェリスト氏、怒りの全文公開】
(続く)
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