「(要するに、どうして、わざわざ『希望峰』回りなんて、遠回りするのか、と云いたいんだな。アイツも意外に世界情勢に疎いんだな。ふん)」
と思ったビエール・トンミー氏は、自室の椅子に座った自身の背をピンと伸ばし、講師然とした姿勢をとって、その雰囲気のままのiMessageをアイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に送った。
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「アンサン、『フーシ派』知ってるか?」
「いや、ワシのBlogとかアイコラは、『風刺派』じゃあない思うで」
「はああん?当ったり前や。『風刺』いうんはやなあ、『山藤章二』はんの似顔絵みたいなもんのことなんや。アンサンのアイコラは、『風刺』のカケラもあらへん」
「ワシ、『風刺』いうような高邁なもん目指しとらんけえ」
「『目指しとらん』のやのうて、『目指せん』、『目指す力があらへん』のや」
「高邁なもんは、恥ずかしいけえ」
「アンサンに『恥』ちゅう概念があんのか?」
「ほほー。なるへそ。そう云われたら、ワシには、『恥』いうもんはないかもしれんのお」
「『ないかもしれん』のやあらへん。『ない!』んや、アンサンは『恥』ちゅうもんを知らへんのや」
「『恥』を知らん男が、『恥ずかしい』と思う、いうんは、パラドックスじゃね。あ、いけん、いけん。そうようなんは、なんか『高邁』(こうまい)で『恥ずかしい』けえ」
「ふん!『高邁』、『高邁』と笑かしてくれるやないか!」
「いや、アンタの『アレ』のことを、『細い』(こまい)、『細い』(こまい)、云うとるんじゃないけえ、勘違いしんさんなや」
「当ったり前や。ワテの『アレ』が、『細い』(こまい)ことあるかいな」
「ああ、そうじゃねえ。『巨砲』じゃけえね」
「せや….あ、あかん、あかん、あかんで」
「ほうよねえ。『マリモ』みたいなんが、2つついとるんじゃけえ」
「なんで、『マリモ』やねん?」
「じゃって、今、『阿寒、阿寒』云うたじゃないね。『阿寒(湖)』いうたら『マリモ』じゃろ?」
「アホンダラ!もう誤魔化されへんで」
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「(失敗した!最初に、ボクが『山藤章二』なんて云ってしまったのがいけなかったんだ)」
と思いながらも、ビエール・トンミー氏は、週刊朝日の最終ページの『ブラック・アングル』に描かれた数々の著名人の似顔絵を思い出していた。
(続く)
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