2024年9月23日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その620)

 


「(いや、あ、あ、しまったあ!迂闊なことを、また…)」


と、ビエール・トンミー氏が、一旦はいきりたったものの、直ぐに冷静さを取り戻し、友人のエヴァンジェリスト氏に隙を与えぬよう、自分の方から問題となりそうな点を回収するiMessageをエヴァンジェリスト氏に送った。



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「でも、買わへんで、アンサンが喧嘩売ってきても。『喧嘩売る気かあ』云うたら、『なんぼで買うてくれるん?』とか云うつもりやろけど。その手には乗らへん。それに、ワテ、そないに暇やあらへんのや。もう直ぐ…」

「そうよ、もう直ぐなんじゃろ、『松ベンツ』が届くん?じゃけえ、ワシ、その関係で、つい『ロジェ・マルタン・デュ・ガール』(Roger Martin du Gard)を出してしもうたんよ」

「ああ、せや。問題は、『SNCF』やのうて、その『ロジェなんとか』はんや。なんで、そないなお人のこと云うてくんのや?」

「じゃって、アンタが、『松ベンツ』が、『希望峰』を回ってくる、いうようなこと云うたけえよ」

「ああ、そんことやった。なんで、ほんまのこと云うたら、アカンねん?」

「アンタもあろうもんが、『希望峰』を回ってくる、云うとはのお」

「それのどこが、『ロジェなんとか』はんと関係あんねん?」

「そりゃ、『ロジェ・マルタン・デュ・ガール』の代表作いうたら、『チボー家の人々』じゃろうがいねえ」

「アンサン、まさか、『希望』を『チボー』に引っ掛けたんか?そりゃ、ちーと、いうよりも許されんくらいに強引、いうか、関係あらへんで」

「おかしいじゃろ?」

「なんや、認めんのか?そやで、おかしいで」

「そうなんよ、おかしいんよ。『希望』を『チボー』云うくらい、おかしいいんよ、『キボーホー』を『希望峰』云うんは」

「んは?意味不明や」

「そん通りじゃ。『希望峰』を回ってくる、いうんは、意味不明なんよ」

「ああ、そういうことか」


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「(アイツの話は、まさに『希望峰』回りのように回りくどい)」


と、ビエール・トンミー氏は、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏が、船に乗って『希望峰』を回る様子を思い描いた。



(続く)






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