「(いや、だけど、どうして、アイツから、『おお、アンタともあろう者があ』と云われないといけないんだ?)」
と、ビエール・トンミー氏が、あらためて、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏からの批判を思い出していると、エヴァンジェリスト氏から逆襲のiMessageが入ってきた。
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「そもそも、アンタが、ワシに『おお、アンタともあろう者があ』と云わせるようなことを云うたんじゃないねえ!」
「そこや。なんで、ワテが、アンサンからそないなこと云われなあかんのや?」
「アンタ、『アフリカの希望峰やで。希望峰!バスコ・ダ・ガマの世界や。大航海やで』云うたん、忘れたん?」
「忘れるかいな。そや、ワテがそう云うたら、アンサン、『おお、アンタともあろう者があ』と云うてきて、『一日千秋』から『千秋』だの『アストンマーティン』の話に、持ってってもう鍛冶」
「ああだこうだ、云いんさんな。要するに、アンタ、『アフリカの希望峰やで。希望峰!バスコ・ダ・ガマの世界や。大航海やで』云うたじゃろ?」
「ああ、云うたで。それがなんやちゅうねん?」
「『希望峰』て、なんねえ?」
「アンサン、『希望峰』知らへんのか?」
「知らん」
「アンサン、オゲレツで『痴的レベル』高いだけやのうて、認めとうはないけど、どこぞやの『シンジロー』と違うて、『知的レベル』も高いやんか。『希望峰』を知らん訳ないやろ。『バスコ・ダ・ガマ』が、インドへの航路を開拓した際に通った南アフリカの岬やないか。あ、アンサン、ここで、『バスコ・ダ・ガマ』で『ガマガエル』とか、ボケるつもりやな」
「ボケとるんは、アンタじゃないねえ」
「なんやてえ!」
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「(アイツ、絶対、『ガマガエル』とボケるつもりだったんだ。それを見破られたから、方向転換してきたんだ)」
と、ビエール・トンミー氏は、慧眼な眼で、自室の壁の向こうに、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏の姿を凝視した。
(続く)
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