2023年9月18日月曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その249)

 


「(アイツ、『ホムセン』が、『大道芸人』や『銭形平次』を連想させるとし、その連想の要因として、『大道芸人』も『銭形平次』も共に、『ナゲセン(投げ銭)』と関係しているからと云いながら、『ナゲセン(投げ銭)』は『ホムセン』とは関係ない、なんて、論理マジックというか、いや、非論理的論理でこっちを翻弄しようとしているんだ!)」


と、ビエール・トンミー氏が、友人のエヴァンジェリスト氏の意図的な論理矛盾に苛立っていると、そのエヴァンジェリスト氏から更に苛立たせるiMessageが届いた。



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「要するに、『ホムセン』は、『カミセン』、『トニセン』とも関係ないし、『大道芸人』や『銭形平次』とも関係のうて、『ホームセンター』を省略した云い方なんじゃろ?」

「最初から、そう云うてやろが!」

「で、アンタあ、『ファミリー・レストラン』を『ファミレス』と省略するんは許せる、いうか、むしろ今時、『ファミリー・レストラン』という云い方の方がおかしいけど、『ホームセンター』を『ホムセン』と省略するんは許せんのじゃろ?」

「アンサン、最初から分ってて、話をあっちゃこっちゃに持って行ったくせに!」

「で、アンタのことじゃ、この言葉の省略のことで一席ブチたいんじゃないん?」

「なんか腹立つ云い方やなあ。でも、せやねん、ワテ、言葉の省略については云いたいことがあんのや。もう一回、云うけど、『ホームセンター』→『ホムセン』と雑誌で取り上げられる度に、ワテはイライラして嫌悪感を感じて許せんのや」

「アンタあ、繰り言が多うなったのお。ちょっと歳とり過ぎじゃないん?」

「『ブクマ』もあかんねん」

「は?『ブクマ』?なんねえ、それ?」

「そやろ。『ブクマ』て、何のことか分らへんやろ?」

「ああ、池袋のクマのことかいのお?」

「『ブクマ』のどこが、池袋のクマやねん?」

「ワシ、この云い方も好きじゃないんじゃけど、池袋のことを『ブクロ』と云うんじゃろ」

「ああ、せやみたいやな」

「じゃけえ、池袋の『ブクロ』と『クマ』さんを引っ付けて、池袋のクマのことなんじゃないん?」

「全くちゃうけど、ある意味、そっちの方が、ほんまの『ブクマ』よりマシかもしれへん。でも、池袋にクマなんかおれへんやろ」

「ああ、すまん、すまん。『クマ』自体、省略語じゃった。『くまざわ書店池袋店』のことなんよ」



「アンサンも、ほんま頑張りはるなあ。デジタル・ハンターして、後付けで池袋の『クマ』を見つけたんやな」


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「(頑張っている、というのは勿論、嫌味だが、恥ずかしげもなく、デジタル・ハンターしてはコジツケをしてくるアイツの頑張りは、ある意味、賞賛に値しなくもない)」


と、ビエール・トンミー氏は、優越感から身を椅子の背にゆっくりと、ゆったりともたせかけた。


(続く)






2023年9月17日日曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その248)

 


「(ボクは、『ホムセン』を無理無理に、『銭形平次』とか『大道芸人』とかと関係させようとするアイツの手に乗らないことを宣言したのに、アイツは、まさかの、『その手には乗らない』という言葉を出汁に使う手で来たんだ。アイツとは、口をきくこと自体が危険なんだ)」


と、ビーエル・トンミー氏が、一種の恐怖感から、両脇を絞って身を固くした時、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏から、今度は、恐怖ではなく屈辱を与えてくるiMessageが入った。



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「アンタあ、ワシに話を脱線させんさんなや。ワシ、大道芸人がアンタを手の上に乗せてジャグリングするかせんかあ、いうようなことを云うおうとしたんじゃないんよ」

「ワテかて、大道芸人のことなんか話してへんのや!」

「いやの、アンタあ、『ホムセン』云うたじゃろ?」

「それは、云うたで」

「で、『ホムセン』は、『カミセン』とも『トニセン』とも関係ないんじゃろ」

「当り前や。関係あらへん」

「それじゃったら、『ホムセン』は、『銭形平次』か『大道芸人』と関係あるんかのお、と思うたんよ」

「もう一回云うたるけど、『ホムセン』は、『ホームセンター』なんや。せやさかい、まあ、大道芸人は小道具の調達に『ホムセン』に行かんとも限らへんけど、『銭形平次』は行かへんやろ。ちゅうか、『銭形平次』は江戸時代の人間や。その頃、まだ『ホムセン』はあらへんがな」

「アンタあ、なんか無理矢理、『大道芸人』や『銭形平次』を『ホームセンター』と結びつけるのお。それに、『ホームセンター』のことを『ホムセン』と気色悪い云い方するんも止めてえや」

「ちゃうちゃう。ワテが、『ホームセンター』のことを『ホムセン』と云うてんのやないし、無理矢理、『大道芸人』や『銭形平次』を『ホームセンター』と結びつけたんは、アンサンやないか」

「いや、まだ結びつけとらんし、結びつけるんは、ちょっと無理があるじゃろ。『大道芸人』は『ナゲセン(投げ銭)』をもらうし、『銭形平次』は、悪モンをやっつけるのに『ナゲセン(投げ銭)』はするけど、どっちの『ナゲセン(投げ銭)』も、『ホムセン』とは何の関係もないじゃろ」



「なにーい!今更、何云うねん!」


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「(盗人猛々しいとは、まさにアイツのことだ!)」


と、ビエール・トンミー氏は、眼前に浮かぶ頬かむりをして北叟笑む友人のエヴァンジェリスト氏を睨みつけた。


(続く)






2023年9月16日土曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その247)

 


「(『フォックス』…『20世紀フォックス』…『20世紀』…『20th Century』…『Coming Century』…『カミセン』…『トゥエニー…』…あ、『トニセン』?…『カミセン』、『トニセン』…あ!)」


と、ビエール・トンミー氏が、ようやく『トニセン』出現の『元』まで遡った時、友人のエヴァンジェリスト氏が、それと同時に、その『元』の名称を告げるiMessageを送ってきた。



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「そりゃ、アンタが、ワシの知らん『V6』内のグループ『ホムセン』を持ち出してきたけえよおね」

「ちょっと待ちいや。どこの誰が、『V6』内のグループ『ホムセン』を持ち出したんや!?いや、アンサン、また話を捻じ曲げてくるさかい、もっと正確に云うとやな、ワテは、『ホムセン』のこと話し出したけど、『ホムセン』が『V6』内のグループや、とは云うてへん。アンサンが、勝手にそう決めつけて、ちゅうか、分ってて態と『カミセン』とか『トニセン』とか、話をあっちゃの方に持って行ったんや」

「『あっちゃ』?いや、ワシ、『花菱アチャコ』のことは今は、話そうとしとらんで」

「おお、また危ない、危ないでえ。『むちゃくちゃでござりまするがな』。アンサン、ホンマ油断も隙もあらへんな。『花菱アチャコ』は関係あらへん。ワテが云う『ホムセン』は、『ホームセンター』のことや」

「『ホームセンター』が『ホムセン』じゃあなんて、聞いたこともないし、『ホムセン』が『ホームセンター』の略称じゃあなんて、想像つかんでえ。『ホムセン』と云われたら、『カミセン』とか『トニセン』とかの関係かあ、思うんが普通じゃ」

「『ホムセン』から、『カミセン』、『トニセン』になるんはどうかあ、思うけど、アンサン、珍しゅう、まともなこと云うやないか」

「『カミセン』、『トニセン』じゃあなかったら、せいぜい、『銭形平次』か『大道芸人』の関係かあ、思うじゃろう」

「おおーっと。その手には乗らへんで」

「おーっと、そりゃ、無理じゃろう」

「は?何が無理なんや?その手には乗らんようにするんは、ワシの意志一つやろ」

「いやの、絶対に、とまで云えんけど、どんな凄い大道芸人でも、アンタを手の上に乗せてジャグリングなんかすることはできんじゃろう」

「はあああああ!??????」


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「(くーっ!乗ってしまったあ。と云うか、乗ってしまった訳では決してないが、アイツが勝手にボクを『その手に乗せて』しまったんだ!)」


と、ビーエル・トンミー氏は、屈辱感から、下唇を歯で噛んだ。




(続く)






2023年9月15日金曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その246)

 


「(『平和』ではなく『ラッパ』について言及したらしたで、アイツは、今度は、中学時代のブラスバンドの話でもし出して、その中学時代に好きだった女の子たち......なんて云うんだったか…確か、『パルファン子』さんとか『肉感的な少女』とかだったような、そんな女の子のことを話し始めるつもりだろう)」


と、ビエール・トンミー氏が、嫌々読んでいた『プロの旅人』の『ハブテン少年』シリーズを思い出し、警戒していると、友人のエヴァンジェリスト氏から、珍しくその警戒が杞憂であったことを教えるiMessageが入った。



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「『平和ラッパ』さんは、漫才師、お笑い芸人よおね。戦前から最近まで、3代の『平和ラッパ』さんがおったみたいなんじゃけど、ワシがなんとのう覚えとるんは、2代目の『平和ラッパ・日佐丸』の『平和ラッパ』さんなんよ。でも、『フォックス』の『平和』(フリート)さんとは、関係ないんよ」

「日本の漫才師と『フォックス』が関係あるわけないやろ」

「での、『フォックス』の『平和』(フリート)さんは、『関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記』いうサイトによると、なんかお父さんと折り合いが悪かったらしいいんよ。それで、母方の姓の『フォックス』(ハンガリー語じゃと、『フックス』)に改姓したんじゃと。『フォックス』さんは、ハンガリー系じゃけどユダヤ系の人で、ユダヤの平民が元々はちゃんとした名前が持てんかったんを持ってエエことになった時に、名前を購入することになって、裕福じゃった父方は、値段の高かった『平和』(フリート)を買い、裕福でなかった母方は、格安の『狐』(フックス)を買ったけど、結婚しても、夫婦の間に身分格差みたいなんがあって、妻に対して(つまり、『フォックス』さんのお母さんに対して)横柄な父親を嫌になったみたいなんよ」

「ワテんとこなんか、家内に絶対服従やけどな。ワテ、アイスクリームは、ハーゲンダッツが好きやねん。でも、高価なハーゲンダッツはイトーヨーカドーがハッピーディの時に、それもたまにしか買うてもらえん。もっと安いグリコのジャイアントコーンならなんとかお許しが出るんや」



「ワシなんか、ジャイアントコーンもごく偶に女房が買ってきて食べさしてくれるだけで、ハーゲンダッツを食べるんなんか、もう夢のまた夢じゃ」

「ワテ、たまに家内に隠れてハーゲンダッツを食べた時は、食べガラをゴミ箱に捨てる際にやな、家内に見つからんようにゴミ箱の底の方に捨てんとアカンのや

「そりゃ、大変じゃのう。でものお、話逸らさんでや」

「アンサンに云われとうないで」

「ええねえ、要するにじゃねえ、『フォックス』さんのお父さんは、奥さんに対して横柄で、『フォックス』さんは、その父親の横柄さへの嫌悪から、母方の『フォックス』に改姓したいうようなことが書いてあるんよ」

「アンサン、そないなサイトよう見つけてくるもんやな、たかが『20世紀フォックス』の話題の為だけに。あ!せや、ワテ、アンサンと元々、『20世紀フォックス』のことなんか話ししとらんかったんや。何、話しとったんや?」

「しっかりしてえや。アンタ、やっぱりボケてきとるんじゃないん?『トニセン』のことを話しとったじゃないねえ」

「おお、せや、せや。んん?いや、待ちなはれ。なんで、ワテ、『トニセン』のことなんか話さなあかんかったんや?」


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「(そうだ、そうなんだ。ボクは、『トニセン』のことなんか話したくないどころか、『トニセン』なんて、アイツから聞くまで存在さえ認識していなかったんだ。なのに、どうして…?)」


と、ビエール・トンミー氏は、自らの脳の襞を1枚1枚めくるように、記憶を遡ろうした。


(続く)






2023年9月14日木曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その245)

 


「(ボクは、歴史には凄く関心があるけど、政治的な問題には深入りしたくはないんだ…でも、アイツだって、本当は政治になんか関心はないと思うんだけどなあ。そうだ、やっぱり自分の無知を誤魔化そうとしているだけなんだ!)」


と、ビエール・トンミー氏が、眼前に友人のエヴァンジェリスト氏の2つの異なる姿が、そう、硬い表情で正面を見据える友人の姿と、いつものように変顔をする友人の姿が、揺らぎながら重なり、重なっては離れ、また重なる様が浮かんでいるように感じていると、そのエヴァンジェリスト氏から挑戦的なiMessageが入った。



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「でものお、『フォックス』の創業者の名前は、本当は『フォックス』じゃなかったんじゃろ?」

「何、云うてんのや?事実を否定しても無駄やで。『フォックス』の創業者は、『ウィリアム・フォックス』ちゅうハンガリー系のアメリカ人なんや。あ、そういうことかいな。アンサン、『ウィリアム・フォックス』が、ハンガリー的に云うと、『ヴィルモシュ・フックス』やさかい、本当は『フォックス』じゃなかった、と云いたいんやな。まあまあ、エエとこ突いとるけど、『フックス』も結局は、狐のことやさかい、アンサンが『フォックス』のことをキツネやあ、思うとったんを誤魔化すことはできひんで」

「まあ、ワシもちょっと小目に挟んだだけじゃけえ、あれなんじゃけど」

「あれなんじゃけど、て、ちっこい目に何を挟んだあ、云うねん?それも云うなら、小耳に挟んだ、やろが。どうでもエエけど、目に物挟んだら痛いで」

「いやまあ、聞いたんじゃのうて、書いてあるんを見たけえ、『小目に挟んだ』になるんよ」

「くだらんでえ」

「『ウィリアム』が『ヴィルモシュ』でも、『フォックス』が『フックス』でも、それは言語に違いによるスペルや発音の違いじゃけえ、問題じゃないんよ。問題は、『フォックス』の創業者の本当の、いうか、元々の名前は、『フォックス』じゃのうて、『フリート』やったあ、いうことなんよ。Wikipediaにも書いてあるし、『関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記』いうサイトにも書いてあるんよ」

「アンサン、またデジタル・ハンターしたんやな」

「『関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記』いうサイトが、『フォックス』さんのことをなんで詳しゅう知っとってんか、分からんけど、『フリート』は、ハンガリー語で『平和』いう意味らしいんよ。じゃけえ、『フォックス』さんは元々は、『狐』さんじゃのうて『平和』さんじゃったらしいんよ。あ!『平和』さんいうても、『平和ラッパ』さんじゃないけえね」



「はああ?『平和ラッパ』?誰や、それ?なんや、それ?」


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「(ああ、アイツと話していると、際限なく話が脱線していく。ここで、ボクが『平和』について言及していくと、アイツのことだ、また、センシティブな方向に持って行って、面倒臭い話になってしまう)」


と、ビエール・トンミー氏は、再び、眼前に、硬い表情で正面を見据える友人のエヴァンジェリスト氏が迫ってくる感に襲われ、思わず両眼を閉じた。


(続く)






2023年9月13日水曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その244)

 


「(アイツ、云うことにヒネリがないだけはなく、『20世紀フォックス』の社名の謂れも知らないんだろう)」


と、ビエール・トンミー氏は、予めの優越感に浸りながら、アイツこと友人のエヴァンジェリスト氏に対して、所謂『上から目線』なiMessageを送った。



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「アンサン、『20世紀フォックス』が何で、そうゆう名前になったんか知らんやろ」

「ああ、そりゃ、20世紀にできた会社じゃけえじゃろ」

「そういうこと云うてんのとちゃうねん」

「ほいでも、『20世紀フォックス』は、21世紀になったら、『21世紀フォックス』になった(正確には、『21世紀フォックス』の部門になった)んじゃろ?」

「アンサン、急いでデジタル・ハンターしたんやな。『20世紀フォックス』とか、『21世紀フォックス』、そのディスニーに依る買収、その結果としての『21世紀スタジオ』なんかは、ちょっとややこしいねん。でも、説明したってもエエんやけど、問題は、そこやあらへんのや。『20世紀フォックス』の名前の由来をアンサンに訊いてんのは、『20世紀』の部分とちゃうねん。『フォックス』の部分や。『20世紀フォックス』は元々、合併ででけた会社で、『20世紀』の部分は、『20世紀ピクチャーズ』からきとって、『フォックス』の部分は、『フォックス・フィルム・コーポレーション』からきてんのやけど、その『フォックス・フィルム・コーポレーション』の『フォックス』は何や?ちゅうて訊いてんのや」

「ああ、ディスニーに買収されたんじゃけえ、『21世紀マウス』とか『21世紀ダック』にした方が良かった、いうことなん?」



「ほーら、アンサン、やっぱり『フォックス』のこと、キツネやあ、思うとったんやろ。でもな、『20世紀フォックス』の『フォックス』は、創業者の名前なんや」

「おお、今(2023年9月)、話題の会社『J』ナントカと同じじゃね。問題(いうか犯罪)を起こした創業者の名前を冠した社名じゃけど、名前は変えんそうで、問題になっとるけど、まあ、歴史上問題のある歌でも、なんだかんだ理屈をつけて歌うことを強制までする国じゃけえね。その強制を認める人がもし、話題の会社が社名変更をせんのはケシカラン云うんじゃったら矛盾じゃね」

「また、そないなセンシティブなこと云い出して、『フォックス』のことをキツネやあ、思うとったんを誤魔化そうとしてんのやな」


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「(アイツの書いたBlogなんて、多分、世界で2人くらいしか読んでないだろうから、何を云おうと書こうと問題になんかならないだろうが、アイツが真面目なことを論じ始めると面倒臭い)」


と、ビエール・トンミー氏は、口中で唾を吐き出すようにした。


(続く)






2023年9月12日火曜日

チョコガム問題【非ハーバード流屁理屈論】(その243)

 


「(いやいや、ああ、またアイツのペースに嵌ってしまってる。ボクは、『V6』も『カミセン』も『トニセン』も、ましてやその略称の由来なんか興味ないんだ。どうして、そんな話になってるんだ?何の話をしてたんだったかなあ?)」


と、ビエール・トンミー氏が、イライラして、中途半端に伸ばした白髪の顎髭の1本を弄っていると、友人のエヴァンジェリスト氏から、まさにどうでもいい解説のiMessageが入ってきた。



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「『20th Century』は、発音が、『トゥエニース・センチュリー』(創業者の出身地カリフォルニア流の発音とも聞くで)じゃけえ、『トニセン』なんらしいいんよ」

「はっ?!『トゥエニース・センチュリー』で『トニセン』?『?』がなんぼで付くで。敢えて云うんやったら、『トゥエセン』やろけど、語呂悪いな」

「のお、納得いかんじゃろ?でもの、『トニセン』はの、省略の仕方に問題があるだけじゃのうて、それ以前に問題があったんよ」

「何の問題や?興味あらへんけど」

「『アダルト・チーム』じゃったんじゃと」

「は?今、何云うた?」

「『りすさんチーム』でも『くまさんチーム』でものうて、『アダルト・チーム』よおね」

「何が、『アダルト・チーム』やったんや?」

「勿論、『トニセン』よおね。『ヤング』な3人の『カミセン』に対して、『アダルト』(大人な)3人、いうことじゃったんじゃろうのお。けどの、『トニセン』は、そもそもチーム名いうかグループ名がなかったんじゃと。『カミセン』は、ちゃんと『Coming Century』いう名前があったのに、『トニセン』は名前がのうて、仮名みたいに『アダルト・チーム』と呼ばれとったんじゃと」

「何や、それ?どうでもエエけど、名前ももらえんかったんは、差別やないんか?」

「差別云うたらそうかもしれん。CDのジャケットでも『カミセン』が目立つようにされたらしいし、『カミセン』はクルマでお迎えがあったのに、『トニセン』はお迎えがのうて電車で仕事場に行かんといけんかったようなこともあったんじゃそうなんよ」



「それ、今やったら、ハラスメントやで」

「でも、『アダルト・チーム』いう仮名は、今になって考えると意味深な感じもするのお。まあ、勘ぐり過ぎじゃあ、思うけどのお。どうせなら、『20th Century』の略称は、『フォックス』にしたら良かったあ思うんじゃけど」

「ふん!『20世紀フォックス』やな。アンサン、意外と単純やな」


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「(アイツ、もう少しヒネリの効いたこと云えると思っていたが….まあ、考えてみたら、アイツの作るアイコラには、ヒネリなんて全くないものなあ)」


と、ビエール・トンミー氏の脳裡には、友人のエヴァンジェリスト氏作の、思い浮かべたくもないオゲレツなアイコラの数々が浮かんでいた。


(続く)