「(いや、違うんだ……..ん!)」
『ユキ』と呼ばれた少女の視線に反論しながらも、少女の横顔を見たビエール・トンミー氏のある部分が、更に『反応』した。
「(や、や、やっぱり『有紀と太陽と月と』の頃の『有紀』さんだ….)」
10代の『内田有紀』の横顔がそこにあるのだ。
「宜しくお願いしますわ」
「ええ、こちらこそ」
『内田有紀』と妻が会話をしている。
「ご主人様、よろしく」
「あ….ああ、ええ….」
いきなり声を掛けられ、ビエール・トンミー氏はまともな返事ができなかった。しかし、『反応』の程度が増す。
「『ユキ』も素敵なオジサマにご挨拶なさい」
「はい、ママ。オジサマも色々と教えて下さい」
『ユキ』と呼ばれた少女は、真正面から『素敵なオジサマ』を凝視めた。
「(んぐっ!)」
と唾を飲み込んだ時であった。
「やっぱり、ロリコンなのねえ!」
(続く)
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