2018年12月5日水曜日

【ビエールのオトナ社会科見学】ホイコーローを作る[その46]







視線を感じた。

「(んぐっ!)」

両手で抑えたままであった股間が、自ら意思を持ったかのように、反発してきた。

「(ま、ま、『松坂慶子』…..)」

いや、松坂慶子に酷似した女性に酷似した女性が、自分を凝視めていることに、ビエール・トンミー氏は気付いた。

「やっぱり、網タイツが好きなのねえ」

また、視線だけで話しかけてきていた。

「(ええ、ええーっ!)」
「(奥村チヨさんもいいけど、アタクシの方がいいのじゃなくって?」
「(いや、別に奥村チヨが好きな訳ではなく….)」
「そりゃ、太ももだって、ふくらはぎだって、アタクシの方が肉感的だものねえ」



「(んぐっ!)」
「ん、まあ!」
「(イヤイヤ、違う、違う!)」
「いいの、いいのよ。殿方って、そんなもの。自分では抑えきれなくなるのよねえ。ふふ」
「(んぐっ!)」

ビエール・トンミー氏は、より強く股間を抑えた。

「アータ、どうしたの?」


(続く)


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