「(んぐっ!んぐっ!)」
ビエール・トンミー氏の股間の高揚が増した。
「まあー!やっぱり、そうだったのねえ!」
『松坂慶子』に酷似した女性は、決めつけてきた。
「(いえ、違います!...ただ…)」
そうだ。ビエール・トンミー氏自身は、『松坂慶子』に酷似した女性に関心はなかったのだ。
「私は、武家の娘ですわ!殿方から、そんな眼で見られるのは心外だわ。でも、貴方もいい家の出のようね。きっと、武家なのね。だったら…ん、仕方ないわねえ」
と、『松坂慶子』に酷似した女性は、ビエール・トンミー氏を上目遣いに見た。
「(んぐっ!んぐっ!)」
ビエール・トンミー氏自身は、『松坂慶子』に酷似した女性に関心はなかったが、ビエール・トンミー氏の『自身』は、別の意思、というか、別の本能を持っていたようであった。
「アータ、もう少しだから、我慢して!」
マダム・トンミーが、夫を宥めた。
「そうよ、ご主人、もう少しお待ちになって。ふふ。私が仕上げるから」
それは、『松坂慶子』に酷似した女性のリアルな声であった。
(続く)
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