「(ま、まさか……)」
と思う間もなく、ビエール・トンミー氏の眼には、『網タイツ』が入ってきた。
「(『松坂慶子』…..)」
いや、『松坂慶子』ではなく、『松坂慶子』に酷似した女性であった。そして、脚に『網タイツ』を履いてはいなかったが、ビエール・トンミー氏の眼には、『網タイツ』が見えてしまったのだ。
「あら、皆さん、よろしくね」
『松坂慶子』に酷似した女性も同じ班であった。
「(何故だ…..?)」
と疑問を持ちながらも、『反応』の程度が更に増す。
「ご主人様も、料理をなさるの?『ご立派』ねえ」
『松坂慶子』に酷似した女性は、ビエール・トンミー氏を凝視めるようにして云った。
「(『ご立派』….!?んぐっ)」
『ご立派』という言葉に、『反応』は極限まで達しそうになった。
「(いや、ボクのは、そんなに『立派』では…..ああ、何を考えているんだあ!)」
『反応』が極限に達するのを抑えようと、ビエール・トンミー氏は、テーブルの上のものを見た。
『味の素』である。『AjiPanda®️』の瓶の『味の素』である。
「(懐かしい…..。あの頃は、『AjiPanda®️』の瓶ではなかったけど….)」
(続く)
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