(住込み浪人[その25]の続き)
「(マズイ!)」
と、思った『住込み浪人』ビエール・トンミー青年は、OK牧場大学の学生食堂のカレー担当のオバチャンから渡された紙切れを、ズボン、いや、ジャージに見えるが実はパジャマのズボンのポケットにねじ込んだ。
「(いや、何がマズイんだ?)」
と思いながらも、胸の動悸を抑えることはできなかった。
「(違う!違う!)」
と、『住込み浪人』ビエール・トンミー青年は、自身の気持ちと体との矛盾を打ち消すように、ポーク・カレーを口に頬張りこんだ。
「(美味い!)」
OK牧場大学の学生食堂のポーク・カレーを味わう内に、動悸がおさまっていった。
すると、周囲の学生たちの会話が耳に入るようになってきた。
「お前、今度の『オーハン戦』行くの?」
「ああ、モチ、行くさ」
2人の男子学生の会話であった。
「(そうかあ、ココでは、『オーハン戦』と云うのかあ)」
(続く)
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