2020年10月21日水曜日

治療の旅【江ノ島/鎌倉・編】[その152]

 


治療の旅【江ノ島/鎌倉・編】[その151]の続き)



「心配するな、奥さんには云わん」


エヴァンジェリスト氏は、スターバックス鎌倉店で、声を荒げた友人のビエール・トンミー氏を宥めるように云った。ビエール・トンミー氏は、『みさを』との関係を、『そんなはずない!』と、強いが妙な否定の言葉を口にしたのだ。


「君が『みさを』と江ノ島・鎌倉の旅をしたことは、奥さんにバレでないんだろ?」


エヴァンジェリスト氏は、友人の眦が上がっているのも気にせず、言葉を続ける。


「『みさを』って、相当な美人だったんだろうな」

「そんなはずないんだ!」


と、ビエール・トンミー氏が否定を繰り返しても、エヴァンジェリスト氏は、怯まない。


「出張したことにでもして、ここまで来たんだろう?このスターバックスを出た後、どこに泊ったんだ?そこでシタんだな、この色男!」




「んぐっ!」


『シタ』という下品な言葉に、ビエール・トンミー氏の股間が、思わず『反応』した。


「やっぱりそうかあ。『みさを』って、そんなにヨカッタのか?」


エヴァンジェリスト氏が、下品というよりもお下劣な笑みを浮かべた。



(続く)





0 件のコメント:

コメントを投稿