「心配するな、奥さんには云わん」
エヴァンジェリスト氏は、スターバックス鎌倉店で、声を荒げた友人のビエール・トンミー氏を宥めるように云った。ビエール・トンミー氏は、『みさを』との関係を、『そんなはずない!』と、強いが妙な否定の言葉を口にしたのだ。
「君が『みさを』と江ノ島・鎌倉の旅をしたことは、奥さんにバレでないんだろ?」
エヴァンジェリスト氏は、友人の眦が上がっているのも気にせず、言葉を続ける。
「『みさを』って、相当な美人だったんだろうな」
「そんなはずないんだ!」
と、ビエール・トンミー氏が否定を繰り返しても、エヴァンジェリスト氏は、怯まない。
「出張したことにでもして、ここまで来たんだろう?このスターバックスを出た後、どこに泊ったんだ?そこでシタんだな、この色男!」
「んぐっ!」
『シタ』という下品な言葉に、ビエール・トンミー氏の股間が、思わず『反応』した。
「やっぱりそうかあ。『みさを』って、そんなにヨカッタのか?」
エヴァンジェリスト氏が、下品というよりもお下劣な笑みを浮かべた。
(続く)
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