【ビエール先生の『クラス』講座】Eクラスな男・NGクラスな男［その79］

＜注意＞

ビエール・トンミー先生のiMessageによるベンツの『クラス講座』は、ベンツの幾つかの『クラス』に対して、またそのオーナーに対して、辛辣過ぎる評価があるかもしれないが、決して、それらのベンツ、のオーナーを侮辱、差別をするものではない。

西洋美術史としてのビエール・トンミー先生の審美眼と、ハンカチ大学商学部卒の、しかも、SNCFの大家としてのビエール・トンミー先生のビジネス・センスとから、あくまで個人としての評価を述べるものである。

長年のベンツ・オーナーであるビエール・トンミー先生は、総ての『クラス』のベンツとそのオーナーを愛している。ベンツは、『評価』をするに値するクルマなのだ。『評価』をするに値しないモノについては、ビエール・トンミー先生は、言葉一つ吐くことはない。

［サインはVクラス？］

「ベンツにはな、『Vクラス』は別にちゃんとあんねん」

ビエール・トンミー先生のiMessageによる生徒エヴァンジェリスト氏への講義は、ベンツの『Mクラス』、通称『アラバマ』から『Vクラス』の説明へと移って行った。

「え！そうなんですか！『Victory』の『V』の『Vクラス』で、『Gクラス』のように軍用車が元なんですか？戦争に加担したベンツですからね」

「その云い方は、気に入らんし、気に入るも入らんも、軍用車が元やあらへん」

「ああ、バレーボールの選手たちを乗せるマイクロバスかミニバンですね」

「またなんか無理無理な方向に話を持って行こうとしとるな。ミニバンは当っとるが、なんで、バレーボールの選手用なんちゅう狭い用途のクルマを作んねんな」

「『Victory』の『V』であるのは分ってるんですよ。でも、戦争の勝利、『Victory』ではなく、スポーツの勝利、そう、『サインはV』の『V』だったんですね」

「『サインはV』いうんは、女子バレーボールの話やろ？」

「先生も、『X攻撃』や『稲妻落とし』に夢中になっていらしたんですね！？」そうかあ、やはり、『Vクラス』の『V』は、『サインはV』の『V』だったんだあ」

「『稲妻攻撃』か『X落とし』かなんか知らんが、そないなもん知らへん」

「ああ、バレーボールの必殺技ではなく、選手の太ももに興味をお持ちでしたか！」

「アホ抜かすな！『サインはV』の名前は知らんことはないが、ワテは見てへんかったで。ワテは、若い頃からゲーノー界やスポーツには興味なかったんや。テレビは全然見る気ィがせんかったんや。どっちにしたってや、ドイツの会社のベンツが、なんで日本のテレビ・ドラマの名前からクルマの名前いうか車種名をつけんねんな」

「『サインはV』は元は漫画です。日本のアニメや漫画は海外でも人気がありますからね」

「ちゃうんや。『ヴィトー』やねん」

（続く）